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選択活動(日本海活動)
9月14日(土)・15日(日)
日中はきびしい残暑がありながらも、涼しい夜が多くなりました。子ども達は寒暖差にも負けずに元気に生活を送っています。
この日は、選択活動があり、船舶活動と日本海活動に分かれて活動しました。
日本海活動は、新潟県糸魚川市へ行き、長野県にはない、海ならではの体験をする活動です。
この2日間は、石拾いやキャンプ、塩の道資料館見学など、盛りだくさんの活動でした。
・9/14(土)
ーフォッサマグナミュージアムー
朝にセンターを出発し、一気に糸魚川方面へ。
最初は、海より少し手前にあるフォッサマグナミュージアムを見学しました。
フォッサマグナミュージアムは、日本列島の中央に位置する地溝帯であるフォッサマグナやその成り立ち、さらに岩石や鉱物などが展示されている博物館です。
たくさんの展示物を前に、「この鉱物すごくきれい!」「これ海岸にもあるかな?」と興味津々な学園生たち。この後の石拾いが楽しみで待ちきれない様子でした。
フォッサマグナミュージアムを後にし、ラベンダービーチへ。
―ラベンダービーチ―
石拾いの前に弁当を食べて、エネルギーを溜めます。
糸魚川の海岸で見られるヒスイは、新潟県の石に指定されているだけでなく、『国石』にも選定されています。フォッサマグナミュージアムにもたくさん展示がされており、「これ拾いたいな」と意欲を高めていました。
ヒスイを狙うのもちろんですが、メノウや石英といった他にもきれいな石がたくさんあります。
「波打ち際にあるかな?」「下に埋まってるかな」と、あちこちを探し回りました。
「これきれい!」「これヒスイかな?」と、ヒスイらしき石や自分の気に入った石を袋に入れていきました。
1時間ほど石採集をし、ラベンダービーチを後にしました。
ーマリンドーム能生ー
石拾いの後は、能生にある荒崎キャンプ場で、班ごとに夕食を作ります。
キャンプ場に隣接するマリンドーム能生という道の駅で、夕食に必要な食料を班ごとに買いました。長野では味わえない海鮮物を前に、何を買うかみんなで話し合いながら決めました。
「キャンプで使いやすい食材はありますか?」「どうやって調理するんですか?」とお店の方に相談し、作り方まで教えてもらっている班もありました。
―荒崎キャンプ場―
いよいよ今回のメインのひとつである海鮮キャンプです。
キャンプ場に到着すると、テントを設営して、早速調理開始。
班ごとに分かれ、夕食づくりをスタートさせました。
薪集め、火起こし、飯盒炊爨、調理など役割分担をして、作業を進めます。
今回の調理には普段のキャンプにはない魚介類があります。「こんな感じで会ってるかな?」と道の駅で聞いたことを思い出したりや指導者にアドバイスをもらいながら慎重に調理を進めていました。
「のどぐろだよ!高級魚!」
流石は山留生。
火おこしはお手の物。飯盒炊爨や調理などテキパキと進めていました。
調理が終わった班から順に、夕食をいただきます!
「すごいおいしい!」と言って、おいしそうに食べ、おかわりをする子も。どの班も海の幸をおいしくいただくことができました。
夕食の合間には、海に沈む日の入りも見ることが出来ました。
「きれい!」と海で見る夕日はまたいつもとは違って見えたようです。
夕食を食べ終わった頃には、辺りはすっかり暗くなっていました。この日は、夕食の片付けをし、海辺でナイトハイクをして、一日を終えました。
・9/15(日)
2日目の朝、希望する子は5時に起床し釣りへ。
眠い目をこすりながら朝釣りに出かけました。
―能生漁港―
今回行うのは、サビキ釣り。
小さいアジなどを狙いました。
釣りは、仕掛け作りから。
初めは時間がかかりますが、絡まないよう慎重に仕掛けづくりをしました。
小さいフグ以外ほとんど釣れませんでしたが、「エサに魚寄ってくるのおもしろーい」と釣れなくても楽しんでいる子もいました。
1時間ほど釣りをしたら戻って朝食です。
先にテントを片付け、朝食をとりました。
朝の腹ごしらえを済ませたら、使った道具の片付けやゴミ拾いを済ませ、キャンプ場を後にします。
「午前中も釣りしたい!」「さっきのリベンジ!」
ということで午前中も釣りをしました。
大きな魚を釣ろうとやる気満々。
ほとんどの子が朝釣りをしたので、仕掛けづくりはお手のもの。
テキパキと準備を進め、早速釣り開始!
「釣れたよ!でもフグだった」「全然釣れないや」と、満足いくような魚がなかなか釣れません。
それでも時間になるまで釣り糸を垂らして待ち続け、終わった後は、「またやりたい!」と、釣りの魅力に惹かれていた様子でした。
能生のキャンプ場・堤防を後にし、塩の道資料館へ向かいました。
―塩の道資料館―
塩の道資料館は、糸魚川市から海のない長野県まで、塩や物産を運んでいた『塩の道』にまつわる資料館です。
昔は歩荷という人が、約60kgもの塩を背負って、歩いて長野県まで届けていたとのこと。昭和初期までこの方法で運ばれていたそうです。
展示物の中には、当時の装備を再現したものがあり、菅笠をかぶったり、背負子を背負ってみたりして、当時の人の生活の一部を体感しました。
資料館の方に一通り説明を受け、それぞれ展示を見て回りました。
歩荷さんが使っていた背負子。撮影用の背負子と実際に重い背負子があり、挑戦しようと重い背負子に手を出す子もいましたが、ほとんど上がらずに「無理だ」「何キロあるんだ!?」と断念。当時の歩荷の凄さを目の当たりにした子ども達でした。
ー白馬ジャンプ競技場ー
2日間の最後の活動は、スキージャンプ台の見学です。
白馬にあるジャンプ競技場は、1998年に長野オリンピックのスキージャンプで実際に競技が行われた場所です。
リフトと階段を使って、実際にジャンプ台の上まで登ることができます。
ジャンプ台上の展望台へ行くと、「すごい、きれいな景色!」「高くて怖い...」といろいろな感想がありました。
スタート地点に立つ雰囲気を味わえる模型もありました。
選手の気分になって飛ぶ前の体勢を取ってみます。
併設されたオリンピック記念館には、当時使用された聖火用のトーチや選手のユニフォームなどが展示されており、こちらも子ども達は興味津々な様子でした。
ジャンプ台を後にし、温泉に入りセンターへ帰りました。
約1000mの八坂から海抜0mの日本海まで。
石拾い、海鮮キャンプ、釣り、塩の道、ジャンプ台と盛りだくさんとなった2日間。
帰園後の夜の振り返りでは、「キャンプしたのが昨日とは思えない!」と子ども達の様子から、活動の充実感を伺うことが出来ました。
地勢を学び、昔の文化に触れ、海辺の活動と五感と頭をフルに使った子ども達。
「また行きたい!」「個人体験につなげたい!」と次につながる活動となりました。