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箱膳体験
6月23日(金)
通学合宿3日目の夕食は箱膳体験を行いました。
箱膳は江戸時代から昭和初期頃までの日本で使用されていた四角い箱型のお膳です。西洋文化の広がりと共に使用されなくなり、センターでも普段は机を使って食事しています。今回は日本の昔からの伝統文化に触れる体験と、改めて食事の作法を学ぶために、箱膳を使って夕食をいただきました。
また、子どもたちの様子を見にたくさんの先生方が来園して下さり、一緒に箱膳を囲みました。
最初に厨房スタッフから箱膳の歴史や特徴についての説明がありました。
昔の日本の民家はそれほど広くなく、土間と一部屋のみの家屋が一般的でした。箱膳は箱の中に茶碗一式をしまって積み重ねることができるため、狭いお家でも場所を取らずに済んだのです。箱膳は「一人一つずつ」とされ、自分の箱膳に箸や茶碗を入れて、いつも1セットで管理していました。これは、現在の「銘々膳(マイ箸・マイ茶碗)文化」に繋がっているそうです。自分のものを決めて大切にし、丁寧に扱うという精神は「学園生の心がまえ」にも通ずるものがあります。
続いて箸や茶碗の持ち方、三角食べなどの細かい作法について指導員から説明を受けました。
箱膳はいつも使っている机よりも背が低いので、上手に綺麗な食事をするためには、茶碗をしっかり持ち、正しい姿勢で食べる必要があります。学園生にはこれまで何度も食事の作法について話してきましたが、普段の食事でいかに意識できているかが試されます。
初めて箱膳に触れた子どもたちは興味津々です。上蓋をひっくり返して木目を合わせ、自分のお膳にそれぞれ味噌汁・ご飯・おかずを乗せます。
配膳が終わり、皆で黙とうと「いただきます」のあいさつ。
いつもは食事が始まるとあちこちで楽しそうに話す姿がみられますが、いつもと違う雰囲気に少し緊張しているようでした。
食事が終わると、昔の慣習に倣って茶碗にお茶を注ぎ、沢庵を使ってお椀を綺麗にするという体験をしました。
お茶も沢庵も最後まで美味しくいただき、お皿も綺麗になりました。
最初は緊張気味だった子どもたちですが、最後は先生方と楽しそうに談笑する様子がありました。
箱膳だといつも以上にご飯が美味しく感じるようで、ごはんをお替りする子どもも多くいました。「今日はいつもよりいっぱいご飯お替りしたよ。」「また箱膳やりたい!」と子どもたちからも好評でした。
日本の昔ながらの伝統や作法に触れながら、皆で美味しく食事を楽しめました。