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やまなみだより

八坂美麻学園 元気な子どもたちの山暮らし日記

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八坂活動


6月19日(月)

土曜日に行われた運動会の振替休日だった八坂学園生。

この日は午前中に、大町市にある「おくはら養蜂園」に出かけて採蜜体験をさせていただき、午後はバームクーヘン作りを行い、充実した1日を過ごしました。

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大町市で養蜂を行う奥原さんには、去年センターへ足を運んでいただき、西洋ミツバチや養蜂についてのお話をしていただきました。今回は奥原さんのご厚意で実際に学園生が養蜂園に出向き、間近でミツバチの観察をしたり採蜜の体験もさせていただきました。

養蜂は古くからおこなわれている畜産業のひとつで、蜂を飼育するには牛や豚、鶏と同様に各都道府県への届け出が必要です。そんな古い歴史を持つ養蜂ですが、普段はなかなか触れる機会がないのでとても貴重な体験となりました。

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到着してまずはこの場所に養蜂園をつくるに至った経緯や、クマよけの為の工夫や設備についての説明を聞きました。

ハチミツは自然界に存在するものの中で1番甘いものとされています。この場所はもともとクマの縄張りだったそうで、電気柵などで対策をする前はよく箱ごとクマに狙われていたそうです。それほどまでにクマも人も魅了されるハチミツですが、私たちが口にするまでには養蜂家さんの様々な努力や細かな工程があることを知りました。

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採蜜はたくさんの働き蜂が頑張って集めてきたものをいただく作業ですから、当然ミツバチは怒って興奮状態になります。しかしミツバチは基本的にはそこまで獰猛ではなく、じっとしていればあまり刺されることがありません。

養蜂用の帽子を被り、子供たちはおそるおそる巣箱へ近づいていきました。

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箱から取り出した巣枠にはミツバチが沢山ついていました。ブラシで払い落すと周囲はあっという間にミツバチだらけに。燻煙器の煙の効果で動きはすぐに落ち着き、仲間同士で出すフェロモンによってどんどん箱へ戻っていきます。

「蜂蜜を分けてくれてありがとう」「ハチさん、いただきます」

自然と感謝の言葉が溢れます。

最初は様子を伺っていた子も「次いきたい!」と次々に手が挙がり、交代しながら全員が間近で巣枠を取り出す作業を見守りました。

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蜜を採取する前に、先程取り出した木枠を持ち上げてみることに。

「重たーい」「ハチミツいっぱい詰まってるね」

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遠心分離機にかける前に、そぎ落とした蜜蓋を舐めさせてもらいました。

この蜜蓋はハチミツの熟成度合いを見る指標となるそうで、蜜蠟としてろうそくや子ども用クレヨンの材料にもなります。

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遠心分離機も全員が回す体験をさせていただきました。

先ほどの巣枠をはめ込んでハンドルを回すと、遠心力を利用して綺麗にハチミツだけが採取できる仕組みです。

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「おいしーい」「すごい甘い!」

自分たちが回した分離機から出てきた採れたてのハチミツの味は格別でした。

今回は採蜜の一部のみを体験させていただきましたが、ハチミツが我々の手に届くまでには、花が咲く時期に合わせてミツバチの状態を管理したり、野菜と同じで欠かさず足を運んで手間暇かけて管理する大変さがあります。子どもたちも今回の経験を通してそれを実感できたようでした。

奥原さん、ありがとうございました!

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養蜂園から帰園してお昼を食べた後は、おやつのバームクーヘン作りを行いました。

3人1組の班に分かれてU字溝で火起こしをしました。新入園生の中には前回のデイキャンプで初めて火起こしをした子も多かったですが、今回は慣れた様子で薪や枝を集めて火を起こしていました。

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竹にアルミホイルを巻いて、そこに生地を塗って焼きます。

簡単で単純な作業に見えても、火加減を間違うと焦げてしまったり、生地が厚いと生焼けになってしまったりと上手く作るには技術力が試されます。

「もう杉っ葉いれないで!焦げちゃうよ」「直火にしないようにもっとずらそう」

火の番、生地の様子を見る番とそれぞれ役割を決めて美味しいバームクーヘンを作ろうと意気込んでいました。

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焼きあがったバームクーヘンに、おくはら養蜂園で頂いたはちみつをかけて美味しくいただきました。

「おいしー」「最高の組み合わせだよね」

今回のセンター期間は地元の6年生が山留生活を体験する通学合宿が行われます。そのなかで小学生だけのキャンプも予定されています。今回の火起こしスキルがキャンプでも発揮できますように!















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