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春祭り・田植え
5月21日(日)
二度目の農家活動を終えて、子どもたちは元気にセンターへ戻ってきました。
季節の移り変わりと共に緑が生い茂り、センターの前の棚田でも田植えの時期を迎えました。
午前中、荷物整理を終えた中学生が線引きを行いました。
この線は苗を植える目印になります。
昼食後には黄粉にぎりを作りました。黄粉を稲穂の色に見立てて、田植え前に行う「春祭り」でお供えします。
活動前のミーティングでは田植えの作業工程や、春祭りの意味、正しい二拝二拍手一拝の作法を教わり、準備が整ったらいざ田んぼへ!
まずは山の神様を迎える儀式である「春祭り」を行いました。
この体験は、あくまでも宗教的な意味合いではなく、古来から日本で大切にされてきた「自然を畏れ、敬う」気持ちを体験するためのものです。
祭壇には人間が生きていくうえで大切な「水・塩・米」と、皆で作った黄粉にぎりをお供えし、神籬(ひもろぎ)と玉串(たまぐし)には常緑樹である「そよご」を用いて、秋の収穫まで無事に稲作ができるように自然の神様へお祈りしました。
お供えした黄粉にぎりは、春祭りを終えた後に皆で美味しくいただきました。
美味しくパワーをもらったら、いよいよ田植え作業開始です。
中学生が引いてくれた線に沿ってまっすぐに苗を植えていきます。浅すぎると田んぼに水を張った際に浮いてしまい、深すぎると苗が浸水して腐ってしまう為、ちょうどいい深さで植え付ける必要があります。
最初は見よう見まねで作業していた新入園生も段々と手際が良くなり、自分の列が終わったらまた次の列に苗を植えたり、他の人を手伝う姿が見られました。
とても集中して最後まで取り組み、あっという間に田んぼ一面に苗が植えられました。
最後はおやつ休憩で一息。
田植えを終えた田んぼは、これから水の管理や草とりをしながら、秋の収穫まで手をかけ見守っていきます。
しかし、自然界では思い通りにならないことも、しばしば起こります。人間がどうすることもできない領域だからこそ、古来から自然への畏敬の念を持って暮らしてきた、人々の生活や文化があります。祭りや稲作はまさに、それらの生活や文化を肌で感じられる貴重な体験です。
自然の神様が守ってくれることを願いながら、子どもたちと共に、稲の成長を見守っていきます。