トップ > 山村留学 > やまなみだより > 脱穀

やまなみだより

八坂美麻学園 元気な子どもたちの山暮らし日記

« 稲刈り | メイン | ミツバチ・サツマイモ・体験入園 »

脱穀


・10月7日(金)

この日はしとしと降り続く雨と10℃までしか上がらない気温のため、早くも冬の気配を感じるような日。北アルプスでも初雪が観測されたそうです。

さて、天気が良ければは田んぼで行う脱穀の作業ですが、今年は雨にあたらないよう、事前に稲を運んでおき、屋根の下で行いました。寒い中の作業でしたが、継続生を中心に各々やれることを見つけて積極的に動いていました。

20221008091059.JPG

今回行ったのは稲から籾(もみ)を外す作業。籾とはお米に外皮がついた状態のもので、外皮である籾殻を外すと玄米が出てきます。ここからさらに精米を行うと、普段口にしている白米となります。田起こし、田植え、稲刈りと大変な作業をしてきた稲作ですが、事前のミーティングにて、今回収穫されたお米で何人分のご飯をまかなうことができるのか、という問いが投げかけられました。ちなみに、1人が1年間に消費するお米は一石と表され、およそ150kgになります。これらの単位などをミーティングで事前に教えてもらい、作業へ移りました。

20221008180128.JPG

センターではこれまでの作業同様、まずは昔ながらの方法を体験します。

1. 足ふみ脱穀機で稲から籾を外す。

継続中学生が手を添えてサポートしてくれました。

20221008181706.JPG

20221008181847.JPG

2. 籾をふるいにかけて混ざった藁などを取り除く。

20221009084858.JPG

20221009084816.JPG

3. 稲に残った籾を割り箸や手で外す。

20221009085037.JPG

4.とうみを使って風の力でゴミを飛ばす。

20221009085243.JPG

20221009085316.JPG

班ごとに役割をローテーションしながら、全員が全ての工程を体験することができました。

2時間ほどこの方法で作業し、残った半分以上の稲はハーベスターで一気に脱穀しました。ハーベスターではあっという間に籾が外れていき、文明のすばらしさを感じました。機械の入る前まで、いかにお米が貴重で作るのが大変だったか、身をもって知ることができたのではないでしょうか。

20221009090719.JPG

さて、今年の収量はおよそ籾で10袋(約300kg)でした。すなわち、一年間で2人分しか賄えないほどです。学園生と指導者と全員で40人近く、みんなで大変な思いをしてとれたのはたったの2人分です。改めて、昔の稲作がどれほど時間と労力がかけられていたのか、そしてお米がいかにありがたいものだったのか分かったと思います。

これから精米を行い、収穫祭でお供えしてからいただいていきます。自分たちで作ったお米を食べられるのが楽しみです。















©SODATERUKAI All rights reserved.