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田起こし&味噌玉作り
・4月17日(日)
この日は午前中に田起こし、午後に味噌玉作りを行いました。
天気が心配されましたが、無事に晴れて気持ちの良い日和の中、活動することができました。
日本人が昔から先祖代々行ってきた稲作は、食としての役割のみならず、稲わらを利用した衣や住の役割も担ってきました。稲作はその年の生活を左右する、とても重要な作業だったのです。しかし、稲作は一人では行えません。人と人が助け合い、協力して行いました。
八坂美麻学園では稲作を通して、共同労働作業を体験します。
そのため、できるだけ機械を使わず、手作業で進めていきます。
多くの苦労がありますが、その分達成感も大きいと継続生は話します。
さて、今回は稲作のたくさんある工程の中で、最初に行う「田起こし」をしました。
新入園生は鍬を持ち、継続生はスコップや肥料を手に田んぼに向かいます。
田起こしは冬の間に固くなった田んぼの土を掘り返していく作業です。
そうすることで土に空気が入り、微生物の働きが促進されて土が柔らかくなります。
田んぼの淵に一列に並び、作業開始。
継続生や経験者は幅広く耕し、年下の子の分まで頑張ってくれました。
途中、おやつと水分補給もして、午前中に全て耕すことができました。
使った道具を片付け、お昼ご飯をいただきました。
働いたあとのご飯はいつもより美味しく感じたようで、みんなたくさんおかわりしていました。
そして午後からは味噌玉作りを行いました。
味噌を作るには大豆、塩、水、麹が必要ですが、その昔麹の値段が高く、必要な分が手に入らなかった頃、煮た大豆をすり潰してボール状にし、カビ生やして発酵させることで、少ない麹でも美味しい味噌を作ることができました。
麹が手に入りやすくなった今日、味噌玉を作っているところは数少ないですが、八坂美麻学園では子供たちに昔から継承されてきた方法を体験してもらうため、あえて味噌玉の工程を入れています。また、麹も十分に入れるため、とっても美味しいお味噌になります。
さて、味噌玉の材料である大豆は前もって中学生が準備してくれました。
今年は全部で90kgの大豆を全て洗い、煮てくれました。
この大豆を味噌すり機へ入れ、ペースト状にします。
手動と自動の両方を使って次々に大豆ペーストが作られます。
できた大豆ペーストを丸く成形し、味噌玉の完成です。
大豆90kg分の味噌玉と一緒に記念撮影。
全員で協力すれば90kg分もあっという間に終了しました。
今回作った味噌玉は、5月4日につぶして塩と麹を混ぜ、水を加えて味噌仕込みを行います。
それまでに味噌玉がどう変化していくのか、それもまた楽しみです。
夕方には、火事を想定した避難訓練も実施。
火の広がりや煙の速さも想定し、煙を吸わないように逃げる方法なども確認しました。
訓練を実施後、非常通路や非常ベル、消火器の場所、使い方などを確認し、「自分の身は自分で守る」ことの大切さについても改めて確認しました。