農家対面式
・4/20(土)
さわやかな春の陽気のもと、センターの前庭で農家対面式を行いました。4月の初めは雪も降り、寒い日が続きましたが、ようやく暖かい日差しも感じられるようになりました。
今年度は8軒の農家さんが山留生を受け入れてくださいます。受け入れ農家の父さん母さんと、新たに家族として過ごしていく学園生が対面しました。
1人1人名前が呼ばれると大きな返事をし「よろしくお願いします。」の挨拶を交わし、農家の父さん母さんと握手をしました。
対面式が終わると、センターから自分の荷物を運び出し農家さんの車へ積んでいきます。荷物の運び出しが終わるといよいよ農家入り。「バイバーイ」と他の農家の子と挨拶を交わし、農家さんの家へ向かいました。
農家さんの家に着くと改めて、自己紹介と挨拶をし、新たな家族として受け入れていただきました。
これから約140日ほど各農家さんの子どもとして過ごしていきます。
山菜のシーズン!
・平日の様子
入園のつどい前後は、まだまだ冬のような天気でしたが、2週間過ぎ最高気温が20℃を超えるような日も出てきました。暖かくなり、春の芽吹きとともに、山菜たちも姿を現します!
指導員が朝のつどいなどで紹介したものは、下校中などに早速採ってくる子どもたち。おかげで毎日のように、晩御飯には山菜の天ぷらやおひたしが加わり、食卓を賑わわせています!
左上:ノカンゾウのかき揚げ、右上:ヨモギ
手前:つくし
つくし、ノカンゾウ、ヨモギは群生するので、見分けやすいことも相まって子どもたちはたくさん採ってきます。
それぞれ下ごしらえ。写真はつくしのはかまを一つ一つ取っているところ。準備に時間がかかるというのも大事な体験ですね。美味しい天ぷらを食べるため、子どもたちは一生懸命に下準備をしていました。
別の日の様子。天ぷらは危ないのでかなり慎重に。子どもたちも「みんなが食べるから」と衛生面にも気を付けて調理します。
厨房で盛り付けをして完成です!
夕食にみんなで頂きました!
まだまだタラの芽やウド、コシアブラなどはこれから出てきます。去年の今頃は咲いていた桜も今年はまだまだの様子。丁度ゴールデンウィークには山菜のピークを迎えそうな予感がしています。
田起こし・味噌玉作り
4月14日(日)
・田起こし
前日から始まった農作業体験ですが、この日は「稲作」体験のスタートです。自分たちが毎日食べている「主食」を作るこの体験は、 食べ物を作ることの大変さや苦労を実際に手作業でやり遂げることが重要な目的としてあります。
最初は田起こしです。畑起こし同様、鍬で土を起こして砕き、空気を入れることで、稲を植える準備をしていきます。
前日の畑起こしで初めて鍬(くわ)を持った子も、段々と慣れて来たようでした。
途中、休憩を挟んで午前中いっぱい作業をしました。「つかれたー」と途中で休んでいる子には、「みんなで頑張ろう」と励ましの声を掛ける姿もありました。
農作業を通じて、作物のできる過程や苦労、そして協働の精神を学んでいくことも大切なこと。
・味噌玉作り
センターで使用している味噌は、全て今までの学園生たちが手作りで作ってきた味噌です。午後から、味噌つくりの最初の工程である「味噌玉」を作りました。
麹は味噌作りに欠かせない物ですが、昔は高価で沢山買うことが難しかったため、一工夫。ミンチにしてすりつぶした大豆をソフトボール大の玉にして、家の梁から吊るして菌を付け、麹の代わりとしていた、昔の人々の知恵を感じる食文化体験です。
前日までに、中学生が大豆を洗い、煮る作業を済ませてくれました。
まずは、煮た大豆を味噌すり機でミンチ状にします。味噌すり機は、手動のものが2台、自動が1台あり、それらを各班分かれて使い作業を進めていきます。
手動の味噌すり機では「重いなー」と言いながら力いっぱいハンドルを回し大豆をすっていきます。「もっと回して」「頑張れー」と回す人を応援する姿も見られました。一方自動になると「うわーどんどんミンチになっていく」「あっという間だね」と自動の味噌すり機の早さに驚いていました。
ミンチ状にした大豆は、ソフトボールほどの大きさに丸めます。
「このくらいの大きさかな?」と大きさを確認し合いながら丸めていました。
今年度は、110キロもの大豆を味噌玉にしました。全ての味噌玉が並ぶとなかなかの量です。
味噌玉は、ゴールデンウイークの親子行事で潰し、塩と麹、水を混ぜて仕込みます。
畑起こし・選択活動・初めての太鼓練習
・13日(土)
4月も中旬になり、全国では、桜が咲き春の陽気が心地よい時期となっていることと思います。一方、八坂は気温がなかなか上がらず先日は降雪も見られ、肌寒い日が続いています。それでも朝のつどいでは寒さに負けず白い息を吐きながら元気よくラジオ体操をしている子どもたちの姿があります。
・畑起こし
2回目の週末活動は労働体験の一つである、畑起こしで始まりました。畑起こしは農作業の第一歩。1年間の農作業のための大切な作業です。
皆で鍬(くわ)を持ち、固く締まった土を起こしていきます。
新入園生の子は「重いなー」と鍬の重さに音をあげそうになりながらも力いっぱい鍬を振っていました。
継続生になると、自分専用の畑をもらい「一坪百姓」ができます。「トマトときゅうり植えたい!」と植える野菜の想像を膨らませながら、慣れた手付きでせっせと畑を起こしていました。
・選択活動
午後は選択活動をしました。火を起こしてバームクーヘン作り、釣り、竹細工などに分かれて活動しました。
バームクーヘン作りは、竹の棒に生地を薄く伸ばし回転させながら焼いていきます。「垂れちゃうからしっかり回して!」と生地が固まるまでは、回し続けていないと垂れてしまうので必死に回していました。この作業を繰り返しながら何層にもしていきました。
出来上がるとこんがり焼けたバームクーヘンを「香ばしくて美味しい」と頬張っていました。
ノコギリと、ナイフを起用に使いながら竹細工をしていました。
初めは針や餌をつけることに苦戦していた釣りも回数を重ねるごとに上達してきました。
活動を終えた後は靴洗い。学校に行ったり、活動をしていると靴もすぐに汚れます。「身だしなみは足元から」というように足元を清潔に保つことも大切なことです。この日は、天気も良くすぐに乾きました。
・初めての太鼓練習
山村留学では日本の伝統芸能の体験や表現活動の一つとして、太鼓や民舞を体験します。この日は、初めての太鼓練習をしました。
新入園生の中には初めて太鼓を打つ子も少なくありません。継続生が積極的に教え、1から覚えていきました。
まずはリズムから覚えます。「スットンスットンスットントン」と声に出して練習をします。
足を広げて腰を下げ、太鼓を真横から見るように打つためこの姿勢をキープします。「足がきつい」と初めてやる子にとってはきつい体勢です。
姿勢まで練習した後は、実際に太鼓を打ちながら練習です。リズム、姿勢を意識し、力強く打つことを意識します。「手をもっと遠くから振って」「腰もっと下げて―」と継続生が声をかけ、丁寧に教えていました。
夜には、班ごとに「お互いが気持ちよく生活する」ために必要なことを、改めて出し合い、班長を中心に話合いをしました。
心も身体もフル回転で過ごす休日。忙しさの中にも充実度があり、みんなやりきった表情で消灯時間を迎えていました。
はじめての週末活動
・4/6(土) 鷹狩山ハイキング・足型とり
最初の週末は、快晴!少し風が肌寒く感じますが、絶好のハイキング日和です。センターのすぐ近くにある、鷹狩山に登りました。
行き道は、班毎に分かれて「いい匂いのするもの」「赤い木の実」など自然のお題を探し、表を埋めるビンゴゲームと、鷹狩山や地域にちなんだクイズラリーをしながら山道を進んで行きました。
道中にはクイズラリーの問題が設置されています。意外と難問が多く、班のみんなで答えを相談する姿も。
山の自然は冬から春へと変わっていく最中。日影にはわずかに雪が残り、静かな森には時折、鳥のさえずりが聞こえました。
山を登りきると、向う側には雲一つない北アルプスの大パノラマがお出迎え!「すごーい!」と思わず歓声がこぼれる子が多数。お弁当を食べ、全員でアルプススケッチをして、記念撮影!
本当に、最高のハイキング日和でした。
夜は、足型とりをしました。3月の修園前にもう一度足型を取り、入園当初の足型と比べます。一年間、沢山歩いたみんなの足は、どんな風に変わっていくかな?
・4/7(日)キノコの植菌・選択活動
日曜日は、信州の食文化を体験すべく、キノコの植菌をしました。
ドリルで原木に穴を開け、そこへ椎茸の菌を付けたコマを木槌で打ち込みます。
コマ打ちの後は、センターの裏山に原木を仮伏せしました。梅雨の時期までこの状態で原木に湿気を吸わせます。
作業後は、センターで使っている湧き水をくみ上げている水源地を見に行きました。一説によると、付近に高い山が無いこの場所に豊富な水があるのは、北アルプスの伏流水が大町市街の下を通ってサイホン式に湧き出ているからなのだとか。
午後は子どもたちに希望をとり、選択活動をしました!
これは、ヨモギを取っているところです。この後、洗って下ごしらえをして、ヨモギ入りホットケーキを全員分作りました。
センターの池で釣りをした子たち。仕掛けは釣り糸を結んで自作しました。1時間半程度でコイやフナが5匹釣れました!
やまなみネイチャートレイルの冒険コースを散策した子たち。途中、「大岩」と皆が呼んでいる大きな岩を登っているところ。登るには少し勇気が要りますが、挑戦する子が多かったです!
帰りは、登り坂でしたが、元気に走っていく子の姿もありました。
そして、選択活動を終え、おやつの時間!
ヨモギホットケーキです!選択活動でヨモギを採った子たちが、一つ一つ丁寧に洗ったヨモギを混ぜ込んでホットプレート焼きました。ハチミツをかけて頂きましたが、ほんのりヨモギの香りがして好評でした。
これ以外にも、竹細工をしたり、畑の準備をする子もいたりと、書ききれないほど盛りだくさんの週末でした。
今後も、子どもたちの様子をたくさん伝えていきたいと思います!
センターでの生活が始まります。
センターでの生活が始まりました。
朝の登校風景です。「いってきまーす」と元気に出発していく子どもたちを見送りました。
夕食後の夜の時間は、基本的生活習慣を身に付けるべく、ミーティングを重ねています。
4日夜は1人1人自己紹介をしました。その後は、心構えとして、皆で気持ちよく過ごすために挨拶をすること。地域での兄弟の呼び方にならい、30人の大家族として、一緒に暮らす年上の子を「○○兄」「○○姉」と呼ぶことなど、確認しました。
5日は中3の子が中心となり、掃除方法について細かくミーティングをしました。また、夕食の前には食事作法についてのミーティングをしています。
特に新入園生たちは、慣れない通学路と新しい学校、センターでの新生活で大変ですが、早速打ち解けた仲間たちと話をする姿も日に日に増えて、センターは活気にあふれています!
初めての週末活動は、すぐ近くの鷹狩山に登ったり、キノコの植菌を行ったりする予定です。
平成31年度スタート
・4/3(水)
八坂学園44期、美麻学園28期の入園のつどいを行いました。今年度は八坂学園が20名、美麻学園が10名の総勢30名で1年間生活していきます。
入園のつどいでは、継続生は自信と期待に満ちた表情で、新入園生は緊張した面持ちでダンコウバイを手に持ち、わら靴に挿して入場しました。
ダンコウバイはこの地域で一番に花を咲かせる木です。この花がまた咲く3月まで、みんなで力を合わせて生活していこうという誓いの意味が込められています。
1人1人名前を呼ばれ、1年間過ごしていく上での目標や決意を大勢の人の前で発表をしました。
また、「学園生の心がまえ」の発表もありました。
学園生の心がまえ
1.山村留学中は、いつも自分の足で歩くよう努力し、自然の中でたくさん活動し、「ここでしかできないこと」をたくさんします。
2.あいさつや、言葉づかいに気をつけ、「自分のことは自分でやる」けじめのある生活をします。
3.山村留学生活に必要なもの以外、必要以上に多く物を持たず、物を大切にし、無駄なお金を使わない「がまん」する生活をします。
4.食事は好き嫌いなく残さず食べ、感謝の気持ちを忘れないようにします。
5.自分のことだけでなく、相手の気持ちを考えながら過ごすように努力します。特に、周りで困っていたり、悩んでいる人のことを、みんなで考え、助け合って生活します。
6.自分の目標をもって生活し、収穫祭や修園のときには、成長や成果を、自分の言葉と大きな声で堂々と発表します。
これから一年、1人1人が努力をして生活していきます。
夜は、生活のミーティングをしました。一日の流れや布団の敷き方、お風呂の入り方などの説明を中3を中心に教えてもらいました。
これから1つずつ、基本的な生活習慣の習得に向けて、ミーティングを重ねていきます。
1年間、どうぞよろしくお願いします。