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やまなみだより 月別アーカイブ(2013年4月)

八坂美麻学園 元気な子どもたちの山暮らし日記

農家生活が始まりました!


4月21日(日)に農家対面式を行いました。

前日夜から雪が降り・・・。
桜が咲き、山菜も出始めて、八坂もいよいよ春が来て暖かくなるかと思いきや、
朝、窓の外を見ると我が目を疑うような雪景色。あたり一面、真っ白な雪に覆われました。

そんな外の景色を見ながら、「見てー!桜に雪がかかってるよ。綺麗だねー!」と、感動する子どもたち。

桜.jpg

午前中に予定していた農家対面式は雪のため午後に変更。

午後になり、午前中に降っていた雪は止み、晴れ間が差しました。
受け入れ農家の方々が続々とセンターに到着すると、元気よく挨拶し笑顔の子どもたち。

農家さんと子どもたちが向かい合って、これから一年間お世話になる農家さんの発表へ。

一人ひとり名前が呼ばれると、農家さんの前に進み出てしっかりと握手を交わし、
「よろしくお願いします!」と大きな声で挨拶をしました。

対面式.jpg

この瞬間から一年間、農家さんの家族として過ごすことになります。

最後に、学園生を代表して中学3年生の男の子から、「僕は2年間山村留学をして農家さん
にお世話になりましたが、学ぶことも多く、とても楽しかったです。今回は、おいしいと思った
料理を覚えて帰りたいと思います!一年間よろしくお願いします。」と、挨拶をしました。

この一年間、父さん母さんから、山村生活の知恵を学び、センター生活だけでは味わうこと
のできない貴重な体験をたくさんしていってほしいと思います。



春を感じています!


標高が900mある山留センター周辺でも、ようやく桜のつぼみがピンク色になり、
所々で花が咲き始めました。


先週末は、学校行事の関係で学園ごとに分かれての活動が多くありました。


4月13日(土)は快晴。
センター周辺のネイチャートレイル「冒険の道」へお弁当を持ってハイキングへ出掛けると、
様々な発見が。
キツツキの穴、草花、山菜、冬眠明けのアオダイショウ、日本カモシカなどなど・・・
岩をよじ登ったり、洞窟のような場所を見つけて入ってみたり、道端で四葉のクローバー探し
をしたり、昼寝をしたり・・・とにかくのんびりと、自然を体いっぱいに感じながら時間を
過ごしました。「こんなこと、都会じゃできないよね?。あー楽しい!!」と、実感のこもった
言葉が聞こえてきました。

へび.jpg

センターに戻ると、さっそく採ってきたつくしでおやつ作り!
沸騰したお湯で茹で、砂糖で煮詰め、つくし飴の完成です。「おいしいじゃん!あまいね。
みんなにも味見してもらおう!」と、満足げな様子の子どもたち。自然の中で思いっきり体
を動かすことができ、ゆっくりと時間を過ごすことのできた休日でした。

4月14日(日)。この日も盛りだくさんの1日。
午前中、みんなで鷹狩山(1164m)ハイクに出掛けました。4つの生活班ごとに地図を持ち、
自然観察をしながら歩きました。
途中、「なにかのフンがあったよ」「どんぐり見つけた。」「ツノハシバミの木あったよ!」と、
たくさんの発見をしながら山頂へ。

たかがり.jpg

山頂に到着すると、目の前には雄大な北アルプスの姿がくっきりと浮かび上がっていました。
そんな絶景の中でスケッチを行い、お弁当を食べました。

午後は味噌作りの初めの作業である、味噌玉作り。
センターでは、毎日の味噌汁は自分たちで作った味噌。味噌は仕込んでから2回の夏を迎え
ると食べられるようになるため、代々味噌を作り続けています。
この地域で作られた大豆150?を使ってまずは味噌玉を作りました。昔は麹が高価であった
ため、大豆をすり潰しソフトボール大の玉を作り、藁の上でカビを生やし、発酵の手助け
としていました。地域の食文化体験として、センターでもこの工程から始めています。

前々日、中学生で150kgの大豆を洗い、前日と当日の午前中には大豆を煮る作業。
それらを経て、この日の作業は以下の1?3をひたすら繰り返します。

1、手動味噌すり機で大豆をつぶす
2、自動味噌すり機で大豆をつぶす
3、つぶした大豆を玉にしてスダレの上に並べる

みそ.jpg

単純な作業ですが150?となると結構大変な作業となり、約2時間掛かりました。

味噌玉.jpg

この味噌玉は、GWの親子行事、味噌仕込みの際に潰し塩、麹、水と混ぜ合わせます。


4月15日(月)
この日は参観日の振替休業だったため、午前中からお弁当を持って、センター周辺の
ネイチャートレイル、「地捨の田の道」へハイキングに出掛けました。

yasaka.jpg

奥の方に進むと、昔、人が住んでいた跡がたくさんあり、食器や農機具などがあちらこちら
に散らばっていました。

センターに戻った後は、ヨモギ餅ときなこ作りをしました。
ヨモギは、平日子どもたちが採ってきたものを使いました。杵と臼を使ってみんなでもちつき体験!
大豆はフライパンで炒ったものを石臼で潰し、自分たちできなこを作りました。

うす.jpg

「やわらかくておいしい!売ってるものと何かが違う!」と自分たちで作った餅を
おいしくいただきました。

自然の中で感覚をフルに使って春を感じています。山留生、幸せですね。


今週末には、いよいよ田起こしと畑作業も始まり、初めての農家生活も始まります。



春の雪


今日は4月11日。
これは昨年の冬の写真ではなく、今朝6:00の写真です。

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昨日の夜から雪が降り、朝みんなが起きて外に出ると、見事な雪景色。
近日は「春探し」をしながら通学路を歩いてましたが、今朝は見え隠れ
してきた春の息吹の上に、真っ白い帽子をかぶったような状態になりました。

山村留学センターがあるのは標高925m。
例年、4月に1度はこんな季節外れの雪が降ります。
そんな中でも、子どもたちは元気に起きて外に出てラジオ体操をし、目を覚ましてから
朝ごはんもしっかりと食べて登校していきました。

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新年度が始まって約1週間、まだまだペースがつかめない子もいますが、
休日や下校後の空いた時間には、外でサッカーをしたり、新しい仲間たちと
コマ回しをしたりと、みんなで過ごす楽しさも感じつつあるようです。
通学路で採ってきたフキノトウ、ツクシ、ノカンゾウなどを天ぷらにして食べたり、
自然との恵みも味わっています。
と同時に、集団生活の中で「お互いが気持ちよく生活する」ためにどんなこと
が必要か、継続生中心になって話し合い、新しいメンバーでの学園づくりも
始まっています。

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春の雪も、午後には姿を消しました。
21日からは農家生活も始まります。八坂美麻の春、そして八坂美麻学園の
山村留学生活は、まだまだ始まったばかりです!



平成25年度 八坂美麻学園スタート


4月3日、まだ肌寒い天候ではありましたが、今年度の山村留学生28名の
入園のつどいが行われました。

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一人ひとり、この地域で一番に春を知らせるダンコウバイの花を手に入場しました。
「この花が咲くころから始まり、また来春、このダンコウバイの花が咲き始めるころまで
みんなでがんばっていこう」という意味を込めて。
そして、一人ひとり目標ややりたいこと、今年度の決意などを大きな声で発表しました。

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また、「学園生のこころがまえ」として、全員で以下のことを努力し、がんばっていく
ことを誓いました。

1.山村留学中は、自分の足で歩き、自然の中でたくさん遊びます。
2.物を大切にし、無駄なお金を使わない生活をします。
3.食事は好き嫌いなく残さず食べ、感謝の気持ちを忘れないようにします。
4.誰とでも仲良くするように努力します。特に、周りで困っていたり、悩んでいる人には、
  みんなで励まし合い、助け合って生活します。
5.生活の基本となる「あいさつ、ことばづかい」に気をつけ、けじめのある毎日をおくります。
6.自分の目標をもって1年間生活し、収穫祭や修園のときには、成長や成果を堂々と発表
  できるようにがんばります。

   これから一年、充実した山村留学生活が送れるように、みんな
   で以上のことを心がけ、努力していきたいと思います。

後日、この「こころがまえ」について、改めてミーティングを行いました。
継続生からは「あなたにとって山留とは?」という質問に対し、「自然の中で生きること」
「相手のことを考えることで、自分を見つめなおす場所」「生きるために必要なものが
つまっている場所」「ここでしかできないことをやること」などなど、実感してきた重みのある
こたえがかえってきました。

さあ、「大きな決心」で自分で決めてきたこの山村留学生活がスタートです。
3月には、新しくきた子たちも、どんなことばで「山留」を表すのでしょう。






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