八坂美麻学園 元気な子どもたちの山暮らし日記
願うこと
2012年04月18日
新しい生活が始まり約2週間。
子どもたちはそれぞれ、集団生活の楽しさと難しさを感じながら生活しています。
集団になれば、毎日が修学旅行かと思うような楽しいこともあれば、すべてにおいて
お互いに気をつかって生活をしなければならない毎日でもあります。
たとえば・・・
お風呂の入り方、トイレの使い方、スリッパをそろえておくこと、集合時間に遅れない
ことなどなど、「自分1人の言動が、周囲にどのような影響があるのか」を実感する生活
でもあるのです。
そのためにさまざまな「〜しなければならないこと」がありますが、その意味をはき違えれば
、すべて「強制」的な感覚で過ぎてしまいます。「なぜ、スリッパをそろえるのか?」
「なぜ、時間に遅れるとまずいのか?」など、それぞれが考え始め、「あ、そうか!」と
気づいていくことが大切です。
この山村留学の生活には、寝食を共にし、ぶつかり合いながらも、1年間家族兄弟として
過ごすからこそ、にじみ出てくる「優しさ」や「思いやり」、そして人とつながる
「あたたかさ」があります。
そんな意識が子どもたちの表情に、動きに、言葉に湧き出てくるまで、大切なことを伝え続け、
「気づき」を気長に待ちたいと思います。
子どもたちには、とにかく自分とは異なる存在とたくさん関わって、
「人の気持ちを考えて行動できる人」になってほしい。
「我欲」にあふれた社会の中に飛び出していく子どもたちに、この場所で少しでも感じて
経験し、身に心にあたたかい種が根付いてほしいと、強く願います。
子どもたちの消灯後、自省も含めて・・・。