農家対面式
八坂美麻での生活が始まって20日。
昨日子どもたちは、初めての「農家入り」をむかえました。
午前中は、子どもたちと農家さんの顔合わせの会、農家対面式が行われました。
山村留学生の一年間は、センターでの集団生活と、少人数(2〜5人)での農家生活を、おおよそ半月ごとに交互に繰り返して過ごしていきます。センターから農家さんのお宅へ入る日を「農家入り」。農家さんのお宅からセンターへ入る日を「センター入り」と呼んでいます。
一年間同じ農家さんにお世話になるので、お願いしますの挨拶と、一年間農家での体験をしっかりとやっていく決意を表す対面式。
誰がどの農家さんにお世話になるのかも、ここで初めての発表です。
子どもたちは何日も前から、
「早く農家入りしたいな〜」
「誰と一緒の農家になるのかな?」
「俺は今年は〇〇家だと思う!」
と、農家入りと農家の発表を心待ちにしていました。
農家の父さん、母さんは、子どもたちを「農家の子ども」として、本当の家族のように優しく厳しく指導してくださいます。
一年間、どうぞよろしくお願いします!
センターの味噌作り
毎年恒例の味噌作り。
今年も昔ながらのやり方で、大量の味噌を仕込みました。
今回の作業は『味噌玉作り』
昨夜からぐつぐつ煮込んだ大豆160kg(!)を味噌すり機でつぶし、団子状に丸めます。
大量の豆は、つぶすだけでも一苦労。
味噌すり機も、手動2台・電動2台の計4台がフル稼働でした。
こうして空気の中に漂っている菌が大豆にくっつくのです。
昔は、どの家にも囲炉裏があり、その上で味噌玉を干していたとか。
センターではこの後こうじ菌を使いますが、自然の菌にも発酵を手伝ってもらうことで、いっそう美味しい味噌ができるのだそう。
「早くいっぱい菌がつかないかなぁ」と、子どもたちは味噌玉を一通り見てから登校していきました。
デイキャンプ
この土曜日には、デイキャンプの活動を行いました。
初めてのキャンプ活動という事で、飯盒やナイフ、マッチなど装備の使い方についてのミーティングをした後、センターから20分ほど歩いたところにある「いこいのやかた」にて、飯盒炊爨。
マッチや新聞紙などの装備を減らし、難しい火付けに挑戦してみよう!という目標を掲げ、2人一組で活動に取り組みました。
「マッチ1本だけでつけてみる!」
「新聞紙はなくても平気かなぁ」
「心配だから一応全部もらっていきます」
「パチパチくん(杉の葉のこと。よく燃える)は使わない事にする」
15組のペアそれぞれの装備で活動開始!
てきぱきとマキ拾いやかまど作りを終えてご飯を炊き上げたペア
なかなか火がつかず途方にくれるペア
火付けの途中でマキが足りなくなり、拾いに走っている間に鎮火してしまったペア
などなど・・・
どのペアも協力してご飯を炊こうと大奮闘。
最後には、全員美味しいご飯を頂くことができました。
活動後の作文では
「火がついたときは本当に嬉しかった」
「マッチ1本で火がついて、ご飯も美味しくてよかった」
「次のキャンプも楽しみ」
と楽しかった!という内容や、
「ご飯が上手く炊けたと思ったらカチカチだった・・・」
「経験者なのにご飯をこがしてしまった」
という悔しい内容、
「今度はパチパチくんなしで、マッチも減らして火を付けたい」
「いつかはソロを目指す」
と、次の活動に向けての頼もしい内容もたくさん。
次はどんなキャンプに挑戦してみようかな。
次回の活動を、大人も子どももわくわくしながら待っています。
地震の影響について
長野県北部を震源地とする地震や、各地での地震が続いておりますが、こちら(大町市周辺)は
現在のところ、多少の揺れを感じることはあるものの、被害等は全くございません。
学園生も変わりなく通常通りの生活をしています。
引き続き各災害情報等に注意し、学園生活を送っていきたいと思います。
取り急ぎ報告まで。
初めての週末 2日目
学園では、林業に触れる体験として、一年間を通してきのこの栽培に取り組んでいます。
センターの裏にはたくさんの原木が並んでいて、春と秋には毎年おいしいきのこをいただくことができます。
原木にドリルで穴を開け、そこに木づちで種コマを打ち込んでいきます。
今回は40本ほどの木に、ナメコとクリタケの菌を植えました。
午後は鷹狩山へのハイキング。
鷹狩山は旧八坂村の中で一番高い山で、センターのすぐ近くからネイチャートレイルが始まっています。
木々の繁る細い道を通り抜け、山頂の金毘羅様に続くなが〜い階段を上ると・・・
そこには、圧倒されるほどの景色が子どもたちを待っていました。
鷹狩山頂から見える北アルプスの姿は圧巻!
連なる山々のふもとには大町市街がひろがり、遠くは安曇野まで見渡せる、隠れた絶景スポットです。
みんなで山頂まで登り、その素晴らしい北アルプスの姿をスケッチしました。
ぽかぽかといいお天気だったので、子どもたちも虫を捕まえたり、日向ぼっこをしたりとのんびり過ごしました。
指導員にとっても、子どもたちを取りかこむ自然の素晴らしさを再認識した週末となりました。
ちゃわん作り
今年度の生活が始まって、最初の活動は茶碗作り。
池田町にある相道寺焼きの窯元を訪れ、一人ひとりが一年間使うご飯茶碗を作りました。
子どもたちの半分くらいは、初めての陶芸体験ということでしたが、どの子も土の感触を楽しみながらお茶碗を作ることができました。
大きなどんぶりくらいの大きさのものや、好きなアニメのキャラクターの名前をデザインしたもの、変わった形をしたものなど、個性的なお茶碗が勢ぞろい。
1ヶ月後の焼き上がりを楽しみに、お礼の挨拶をして窯元を後にしました。
午後はセンターで活動の作文書きなど。
書きあがった人からおやつということもあり、子どもたちは集中して作文用紙にむかっていました。
一年間、様々な経験をする中で、大きな成長が見られるものの一つがこの作文。
最初の作文と最後の作文を見比べてみると、表現力や語彙の広がりに驚かされることも少なくありません。
これから一年間の体験で、子どもたちの世界はどのように広がっていくのか、とても楽しみです。
平成23年度 八坂美麻学園 スタート
4月4日。
青空が広がる空の下、平成23年度八坂美麻学園の山村留学生が、全国(主に関東、
関西地方)から集まり、「入園のつどい」が行われました。
今年度は小学校3年生から中学3年生まで、総勢30名でのスタート。
このメンバーで、1年間、山村留学センターでの集団生活と、八坂美麻各地区の農家さん
のお宅に2〜5人ずつ分かれて生活する農家生活を繰り返しながら過ごしていきます。
入園のつどいの中では、「学園生のこころがまえ」として、山村留学中に心がけることを
中学3年生が代表で読み上げました。
1.山村留学中は、自分の足で歩き、自然の中でたくさん遊びます。
2.物を大切にし、無駄なお金を使わない生活をします。
3.食事は好き嫌いなく残さず食べ、感謝の気持ちを忘れないようにします。
4.誰とでも仲良くするように努力します。特に、周りで困っていたり、悩んでいる人には、みんなで励まし合 い、助け合って生活します。
5.生活の基本となる「あいさつ、ことばづかい」に気をつけ、けじめのある毎日をおくります。
6.自分の目標をもって1年間生活し、収穫祭や修園のときには、成長や成果を堂々と発表できるようにがんばり ます。
「これから一年、充実した山村留学生活が送れるように、みんな
で以上のことを心がけ、努力していきたいと思います。」
山村留学生としての1年間、いよいよスタートです。