畦焼きに参加した子ども達
4月19日(土)、センター周辺の切久保(きりくぼ)地区で、『畦焼き』がありました。
これは、田んぼの畦を焼くことで、害虫駆除や除草などの役割を果たしたり、肥やし
にするために行われています。
近所の農家さんが、自分の田んぼの畦に火をつけ、その後は、地元消防団の方が
消火をします。
切久保地区の農家でお世話になる子ども達は、農家入りした日の夕方、父さんと
一緒に、田んぼにやってきました。
子ども達は、センターに置いてあった藁を運び、父さんに教えてもらいながら、藁の束
に火をつけ、畦焼きに参加させてもらうことができて大興奮!!
何と、消防団の放水ではなく、自分の小便で消火をしたという小学生男子がいました(笑)
農家生活スタートです
4月19日(日)、子ども達が待ちに待った『農家対面式』の日がやってきました。
八坂美麻学園では、ひと月の約半分をセンターで全員と過ごし、残り半分は、
八坂と美麻の両農家さん宅に、数人ずつ分かれてホームステイ生活(いわゆる
『農家生活』)を送ります。
毎日食べる味噌汁のために
子ども達が、センターで食べている味噌汁の味噌は、自分達で作ったものです。
美味しい味噌を作るには、数年寝かせて熟成させることが必要だとか・・・。
現在、子ども達が食べている味噌は、3年前に山村留学していた子ども達が
作ったものです。
本来の味噌作りは、大豆をつぶした後に塩と麹と水を混ぜて、樽に漬け込む
ものですが、昔は麹が高価だったため、この地域では、煮た大豆を潰した後、
丸めて味噌玉を作り、干して菌が味噌玉につくようにし、味噌の味にコクを
出していたそうです。学園では、この昔ながらの味噌作りに習い、手間をかけて
味噌玉を作っています。
↑左上の写真は、ボールでもなく、花火の火薬玉でもありません。『味噌玉』です。
土曜日に味噌玉を作るため、前日の夜、中学生達で大豆170kgを洗いました。
八坂の春は・・・
センターの周辺では、桜が満開です。左上の写真は、『ソメイヨシノ』。
右上は、センター3階から見える『オオヤマザクラ』です。
木の根元には、タンポポ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリなどの花が咲き、
フキノトウ、ツクシ、ノビル、ノカンゾウも生えています。
畑を耕しました
山村留学の重要な活動として、子ども達は、四季を通じて「農作業」による
労働体験を行っています。地元農家さんに指導して頂きながら、出来るだけ
機械に頼らず自らの手で農作業を体験し、「労をいとわず働く」「作物を作る
ことの大変さと楽しさ、収穫する喜びなど知る」という目的を持って活動して
います。
4月12日(日)、農作業の第一歩となる「畑起こし」を行いました。
耕運機は使わないため、一人ずつ鍬を持って畑に出掛けました。
足型取りました
11日(土)夕方、全員の足型を取りました。入園直後の今回と、3月の修園前に、
もう一度取ります。これは1年間毎日たくさん歩く生活の中で、足の成長や変化を
見るためです。
入浴前、墨を染み込ませた雑巾に片足をつけ、白紙の上に押し付けました。
大きい足、小さい足、土踏まずがたくさんある足、偏平足・・・並べてみると
それぞれ違って面白いものです。
自分専用のお茶碗作り
センターにはプラスチック製の茶碗がありますが、数年前から学園生らは自分達が
1年間使う茶碗を作っています。今年度は4月中に作ろうと、11日(土)に大町市隣り
の池田町相道寺(あいどうじ)の窯元に行きました。
自分のことは自分でできるように・・・
入園して農家にホームスティするまでの約2週間は、頻繁に基本的生活習慣の
ミーティングがあります。この生活習慣(起床、洗顔、食事の仕方・後片付け、
排便の仕方、掃除のやり方、挨拶など)を身につけなければ、これから1年間、
お互いが気持ちよく生活ができません。
新入園生にとれば、ただでさえ毎日忙しく、新しい生活に慣れるのが大変ですが、
「2層式の洗濯機が回っているのを見たり待つのが楽しい!」「家では料理をさせ
てもらえなかったから、配膳の手伝いができて嬉しい!」と新しい生活が新鮮に
感じている子もいます。しかし、大半の子ども達は「衣類を洗濯して干す」ことや
「整理整頓をする」が日々の課題になっています・・・。
↑配膳手伝いは「やるべきことをやった人」が条件。只今、ゼリーを型から取り出し中!
平日の過ごし方は・・・
翌日からは学校生活が始まりました。朝のつどいで、指導員が山菜の紹介を
すると、「雑草だと思っていたけど、実は食べられるんだね!」と、下校時に
山菜を大量に採ってくる新入園生たち。
また、「ヒメオドリコソウは花の蜜が甘い」と教わると、口いっぱいに吸いながら、
センターに帰ってきます。
山菜は採ることも楽しいですが、自分達で調理して食べることも楽しいもの!
子ども達はフキノトウ、ノカンゾウ、ノビル、タンポポなどを採集し、厨房の職員に
教わりながら天ぷらや酢味噌和えを作り、夕食時に出しています。
調理した子は少し照れながら「僕達が作ったので食べて下さい!」と皆に紹介して
います。山菜の季節はこれからなので、「子ども達の山菜料理」はしばらく続きそうです。
週末の夜は・・・
週末の夜、「皆のことをもっとよく知ろう」ということで、生活班ごとで順番を決め、
自己紹介をしました。趣味や特技の発表では、得意の逆立ち歩きで、周りを
驚かせる子、有志数名が創作ダンスをして盛り上げたり、ある小学生男子は
「趣味はダジャレを言うことだけど、今は言えない・・・」と発言して笑いを誘ったり・・・。
入園して初めての週末。4日目にもなると、それぞれの名前や特徴を覚え、
年下の子は上級生を「○○兄〜」「○○姉〜」と呼んでいくようになりました。
北アルプスを眺めながら・・・
週末最後の日曜日は、この1年間、皆がどれだけ素晴らしい所で生活するのかを
知るために、「八坂・美麻地域めぐり」と「鷹狩山でアルプススケッチ」をしました。
午前中は曇り空でしたが、昼食後のスケッチをしている途中から晴れ出し、最後には
北アルプスの山頂を覆っていた雲が取れ、青空が広がりました。
全員で北アルプスの雄大な美しさに触れることができました。
キノコの植菌
4月4日(土)入園のつどいの2日後、今年度初めての活動である「キノコの植菌」を
行いました。センターの裏林には原木がずらり並んでいて、山留生が代々、この
時期にキノコの植菌をしてきました。秋や翌年の春になると、植菌した原木から
キノコが顔を出し始め、センターの食卓に登場します。今回の植菌で、キノコが苦手
な子も美味しく食べられるきっかけになったでしょうか・・・??
初登校しました
入園のつどい翌日(4月3日)は、1年間子ども達が通う大町市立の八坂と美麻の
小中学校の入学式・始業式がありました。子ども達にとっては、いよいよ学校生活が
始まり、初の登校日です。子どもと一緒に、通学路を歩く保護者の方もいました。
新年度が始まりました
4月2日(木)、平成21年度 八坂美麻学園 「入園のつどい」の日。
前日から雪が降り続き、当日の午前中まで雪景色が残っていましたが、
ポカポカ陽気だったので、積もった雪は次第に溶けていきました。
昼前になると、新年度の子どもたちが家族と一緒に全国各地からぞくぞくと
やって来ました。