日常と非日常
山村留学指導員 松浦実穂
利賀には、世界的に有名なSCOTという劇団の拠点がある。夏の終わりには、SCOTサマーシーズンとして、様々な演出家や演者による演劇が上演される。毎年の目玉である野外劇場での花火劇「世界の果てからこんにちは?」を留学生と観覧した。
「地図を広げる」
山村留学指導員 山口楓雅
とある留学生が一枚のプリントを持ち帰ってきた。「とやまみんなの地図作品展」のパンフレットだ。周辺地域の姿を観察・調査し、それらを「地図」として表現することにより、地図や地域に対する関心を深めることがコンセプトらしい。非常に興味をそそられる。過去の入賞作品をみてみると「立山登山頂上アタックマップ」「富山県水力発電所MAP」など、私の琴線に触れる作品が次々と目につく。
「地域に生きる。」
山村留学指導員 邑上貴厚
夏のようなGWが終わったと思えば、急に冷え込んで車に霜が降り、気候の目まぐるしい変化に翻弄されている今日この頃。私の利賀村での生活が、今年度で4年目を迎えた。
利賀村が1番盛り上がる時期は何といってもこのGWに行われる春季祭礼であると私は思う。
「ルン♪」ある暮らし
山村留学指導員 松浦実穂
利賀村では今、移住者の方のひとりが新作ボードゲームの製作に取り組んでいる。利賀すごろく、略して「とがすご」だ。
先日、この「とがすご」のテストプレイに参加した。集まった皆でテーブルを囲み、広げられたのは人生ゲームのようなつくりのボードゲーム。皆でゲームを囲めば、大人とてわくわくする。
「歩く中で」
山村留学指導員 邑上貴厚
私が徒歩通勤を開始してから約半年が経った。4月の雪残る風景から、緑が萌(も)え、紅葉、そして落葉の風景へと、山々は刻一刻と季節の移ろいを感じさせてくれる。
歩き始めて2か月程経った頃、当初はガソリン代の節約になって良いと思っていたものの、思いの外靴の消耗が激しいということが分かってきた。大体1か月で1足といったところだ。
感動の体験
山村留学指導員 松浦実穂
夏休み明けの八月末、今年も白山登山の活動を行った。日常や週末の活動に際して、私たち指導員は「指導案」という形で計画を立てる。その指導案に記す白山登山の主体験は「感動の体験」だ。留学中に体験してほしいことが様々にある中で、大自然の美しさや、努力の末の達成感に酔う体験を、と願って行うのが、この白山登山ということになる。
私自身、入職してから山歩きが大好きになり、その中で出会う一期一会の空模様や山容に何度も心を動かされてきた。せっかく留学生と白山へ行く機会、彼らの中には、新しい景色に期待を膨らませている子もいれば、日ごろより体力がいる道のりに、少し重い気持ちで向かう子もいる。人の心がどう動くかなんて不確定なものでしかないけれど、美しさや達成感をどしんと感じられるような景色を見られますように...と、計画しながら願わずにはいられない。
「この一学期で学んだこと」
山村留学指導員 縄田柊二
雪が解け、四月に起こした畑にはもう野菜が実をつけた。あっという間に一学期が終わりを迎えようとしている。
「大人の個人体験パート2」
山村留学指導員 邑上貴厚
今年度、私は自身の個人体験テーマとして、「徒歩での通勤」をテーマに据えた。ことの発端は3月末、第3期「入園のつどい」で子どもたちが読み上げる「山村留学生の心構え」のプリントに目が留まったことにある。
南砺利賀みらい留学における、「心構えの中に「山村留学中は、いつでも自分の足で歩き」という一節がある。この部分に、何かしらの引っ掛かりを感じた。
冬の山道から
山村留学指導員 松浦実穂
一月二十一日。今季二回目のクロスカントリースキーの活動は、気持ちの良い晴天に恵まれた。新雪が残る山道はきらきらと明るく、子どもたちの表情も弾む。
「雪と私」
山村留学指導員 邑上貴厚
富山県南砺市利賀村にも、冬がやってきた。
冬は、私の人生において、大きなきっかけをくれた季節だ。長野県で山村留学をしていた私は、白銀の世界というものを初めて体験した。普段は行くことのできない場所でも雪さえ掻(か)き分ければ自由に遊べる...そんな世界に飛び出していけるのが楽しみで仕方がなかった。