« 「地図を広げる」 | メイン | 山留生らしい場面 »
「好奇心」
くらぶち英語村
山村留学指導員 村田宗一郎
「見て見て!大きいクワガタがいるよ!」みなかみのキャンプ場で子ども達が喜んでいた。そこにある指導員がやってきて、クワガタを捕まえ、「これは深い山と書いてミヤマクワガタというんだよ。森の深い山にしかいないんだ。」と説明を始めた。あっという間に十人ほどの子どもが集まり、楽しそうに説明を聞いていた。その瞬間、子ども達が何かに興味を持ち、実際に触れ、新しい知識を得ていたすばらしい瞬間だと感じた。
英語村での生活は新しい発見に満ち溢れていると感じる。キャンプやハイキング、カヌーやラフティングなどの自然体験活動に加えて、英語圏の文化や考え方など、普通に生活しているだけでは決して得ることのできない経験をしていると思う。しかし、ただ日々の生活を送っているだけではその学びの可能性に気づくことができないまま終わってしまうように感じる。興味を持てないことは日常の一風景に変わってしまい、気づくことのないまま終わってしまう。
好奇心を持つということは、何かを学ぶことや、やり遂げる大きな原動力になると考える。常に「なぜ」いう視点を持って生活することで、知識を得るチャンスは倍増し、視野を広げ、いろいろな視点で学んでいくことで物事を色々な角度で捉える力が身につくと思う。
ある指導員が、次回のハイキングでは事前に自分の興味のある植物や動物を見つけ、ハイキングをしながらその動植物を探す取り組みをしたいと言っていた。私たち指導員はそのように子ども達が見落としてしまいそうな好奇心の種を提供することが大切だと思う。
一年間という限られた時間の中で、今だからできること、今しか感じられないこと、ここでしかできないことをたくさん体験できるようにサポートしていきたい。
写真:ミヤマクワガタに集まる子どもたち