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「地域に生きる。」

山村留学指導員 邑上貴厚

 夏のようなGWが終わったと思えば、急に冷え込んで車に霜が降り、気候の目まぐるしい変化に翻弄されている今日この頃。私の利賀村での生活が、今年度で4年目を迎えた。
 利賀村が1番盛り上がる時期は何といってもこのGWに行われる春季祭礼であると私は思う。

 特に、今年度の祭りは、私にとって特別なものとなった。それは、縁あって祭礼の中で行われる獅子舞の幕内に入ることが出来たからだ。昨年度3月に行われた獅子方の総会に参加したところ、地域の方からお声がけをいただき、身の引き締まる思いで引き受けた。
 一方で、このような舞や踊りのような体の使い方を覚えるのが苦手な私としては、「本当にできるのか...?」という一抹の不安は、常にあった。
 週2回の練習日には、他の職員に勤務を調整してもらい、できる限り参加はしたものの、実際にやってみるとそれだけでは練習が全然足りないことを毎回のように痛感することとなった。
 そして迎えた5月5日の祭り当日。衣装に袖を通すと、不思議と不安は消えていったように感じられ、代わりに得も言われぬ高揚感が心に宿ったような気がした。
 あっという間の1日が終わり、慰労会の席の中で、「今日は初めて舞っとるように見えた。ここからが本番だぞ。」と声を掛けていただいた時、「自分も地域の一員になることができたんだなぁ...」と感慨深い気持ちになった。
 祭りは終わっても、道路愛護や堤防の草刈り、夏祭りなど地域の行事はこれからも続いていく。私の住む百瀬地区の一員として、できることに精一杯取り組んでいきたいと改めて感じた1か月間となった。

獅子舞の様子
写真:獅子舞の様子 - 写真右の獅子の後ろ脚を担当 -















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