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心のふるさと

山村留学指導員 浅平 泰地

 先日センターの事務室でパソコンとにらめっこしていたところ、トントンと誰かが窓をたたく音が聞こえました。顔を上げて窓の方を見やると、満面の笑みでこちらに手を振るピンク髪の女の子が。明らかにこちらを知っている様子の彼女でしたが見覚えがなく、だれだったか...と脳をフル回転させて記憶をたどりながら窓を開け、もしかして!と思った瞬間、聞きなれた懐かしい名前を名乗った彼女。それは私が三瓶で山村留学をしていた中二の年、同じ期を共にに過ごした、当時小学校2年生の女の子でした。見違えるように大人になった彼女に驚きながらセンターに招き入れ、話を聞くと高校卒業後3年かけて働き学費をためた後、現在は教員を目指して大学に通っているとのこと。心身の成長もさながら、その逞(たくま)しさに改めて驚かされました。

 そんな話をしながらしばらくすると、びっくりしたことにさらにもう一人、また別のOBが現れました。たまたま二人のOBが同じ日にセンターを訪ねてきたのです。これも不思議な縁ですが、私を含め三人とも山村留学中に同じ元受け入れ農家にお世話になっており、そのまま彼らと一緒にそのお宅を訪問しました。農家の父さんはすでに他界されましたが、母さんが歓迎してくださり、懐かしい当時のアルバムを見せていただきながら、楽しい時間を過ごしました。
 三瓶は今年度で20期。三瓶を離れて10年以上がたってもこうして訪ねて来てくれるOBがいるのは、ここが心のふるさとだからなのでしょう。場所、人、思い、それらがあって帰れるところであること、そして帰って来る人がいることは、OBの私たちにとっても、そして三瓶地域にとっても大きな宝物であると、改めて感じた一日でした。

訪ねてきたOB達と
写真:訪ねてきたOB達と















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