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初めての舞台

山村留学指導員 加藤舞

 十一月五日、売木村で村の大イベントの一つ「秋色感謝祭&新米まつり」が行われました。売木村の秋を締めくくる大収穫祭です。採れたての野菜、果物、手づくり加工品など、南信州売木村ならではの特産品をお手ごろ価格で手に入れられるイベントです。

 そんな中、学園生は「うるぎ子ども太鼓」として、太鼓演奏をさせていただきました。売木在住のプロ邦楽プレイヤー藍羽(あわ)さん指導の下、学園生七人と、売木小学生五人の、合計十二人で、六月から毎月二、三回程練習してきました。

そして、この日は初めて練習の成果を人前で発表する日。数日前から学園生は少し緊張ぎみでした。

 演奏する曲は、「三宅島神着木遣(かみつききやり)太鼓」です。木遣り唄や掛け声が印象的なこの曲は、普段元気いっぱいな子どもたちにはぴったり。そして反対に、腰を低く落としながらピシッと太鼓を打つ様子は、普段とのギャップでさらにかっこよく見えます。

 しかしながら、この日はなんだか元気がありませんでした。初めての人前演奏・野外演奏で緊張したのか、太鼓を打ち間違えたり、テンポがずれたりする人が続出。声も自信なさげでした。

 初めての舞台は、少し苦い思い出になった人がほとんど。次の本番である学園の収穫祭までに練習が必要と感じた子が多いようです。

 誰でも人前は緊張します。私も人前が得意ではありません。しかし、本番で力を出し切るためには、何事も練習が必要不可欠。『練習あるのみ』という言葉は、私の好きな言葉の一つです。私自身ももっと練習し、子どもたちのお手本になれるよう頑張りたいです。
三宅島神着木遣太鼓三宅島神着木遣太鼓三宅島神着木遣太鼓
写真:三宅島神着木遣太鼓















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