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指導者だより

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「挑戦」

山村留学指導員 沼澤佳明奈

 先日、人生初のマラソン大会に出場した。例年学園生は大町市で開催されるアルプスマラソン大会に3kmの種目で全員出場している。「職員もエントリーしていいから、走ってみたら?」という勧めにこれはいい機会だと、出場を決めた。種目は約21kmのハーフであるが、これまで10km以上走ったことのない私にとって、大きな挑戦であった。完走を目標に、センターから2.5kmのアップダウンが厳しいコースを日々往復した。初めは走りきるだけでも精一杯だったが、回数を重ねるごとにペースをつかみ、体力的に余裕を持って走れるようになっていった。大会当日、3kmに出場する学園生たちを応援し、彼らのゴールと入れ違いにスタートラインに立った。スタートしてすぐ、観覧席から学園生たちの声援が聞こえた。少し恥ずかしい気持ちと、嬉しい気持ちがこみ上げた。彼らの応援に強く背中を押され、人生初のマラソン大会は無事に完走することができた。

 入職して半年、様々なことに挑戦してきた。センター裏の荒れ地に土を盛って作った私の畑では、食べつくせないほどたくさんのミニトマトや、傷のない綺麗で立派なナスを実らせた。時にカモシカが現れたり、目の前でサルにトマトを盗まれたり、挑戦しなければ経験できなかったこともあった。また、学園生の表現活動として行っている太鼓の演目では、メインとなる上打ちのみならずテンポを作る下打ちにも挑戦中である。今までできなかったことができるようになり、学園生と一緒に練習できることが楽しくて仕方ない。そして、この冬はスキーの公認資格である準指導員検定にも挑戦する。

 私自身この半年間で得られた経験がこれほどあるように、挑戦しなければ出会えない発見がある。親元を離れて生活を送る山村留学生にも、この地で多くのことに挑戦してもらいたい。















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