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一学期を振り返って

指導サポート員 山下ひかり

 初めて利賀を訪れたときは、ここから暖かくなっていくとは思えないほど、雪が多く残っていました。その頃の私は、恥ずかしながら「山村留学」「育てる会」「利賀村」、知らないことばかりでした。「自然の中で子どもたちと生活をする。楽しそう、関わってみたい。」という、ワクワクした気持ちで働き始めました。

 春の利賀は山菜が豊富で、山に入る活動が多くありました。私は長野県出身でありながら、山は遠くから眺めるもので、木々の間をかき分けながら山を登っていく経験はありませんでした。最初は恐怖心から、積極的に山に入っていくことができませんでした。しかし、隣で同じように怖がっている新入園生の姿を見て、「このままではだめだ。自分が行動している姿を先頭に立って見せなければ。」と感じ、ガシガシと山に入っていきました。自分から山に入ってみて初めて、「ここにこんな危険があるんだ。」「この木には捕まっても大丈夫そうだ。」などとたくさんの発見がありました。また、一緒に登った継続生から「これがクロモジの木だよ。」「山菜は来年のために少し残して採るのがルールなんだよ。」とたくさんのことを教えてもらいました。子どもたちと同じ経験をすることで、一緒に達成感を味わうことも出来、山村留学生の仲間になれたように感じました。
 あっという間に一学期が終わり、子どもたちとたくさんの初めての経験をすることができました。明日、七月二十五日は利賀小中学校の終業式です。帰省が近づくにつれ、子どもたちから「センターで寝るのもあと何日だ、食事はあと何回。」という会話が聞こえます。一学期、家族のもとを離れてよく頑張ったな、お疲れ様という気持ちと、毎日のように顔を合わせてた子どもたちに約1か月会えないさみしさで切ない気持ちになります。明日の別れを私は泣かずに迎えることが出来るのか、夏休み明けに帰ってきた子どもたちを、どんな気持ちで迎えるのか楽しみです。















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