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「仕事のやりがい」

山村留学指導員 浅平 泰地

 仕事におけるやりがいとはなんでしょうか。賃金による対価は当然ですが、それだけではないでしょう。自分の手がけた商品が売れたり、携わったプロジェクトが成功したり、接客業であれば顧客がサービスに満足することなど、端的に言えば自分の働きの成果に触れた時、人はやりがいを感じるのだと思います。では山村留学の指導員にとって、やりがいとは何でしょうか。

 私は指導員になって今年で5年目になりました。先輩たちの背中を見ればまだまだ若手ですが、この短い職歴の間にも様々な心境の変化がありました。最初はがむしゃらにやっていましたが、初めの勢いはいつしか衰え、冷静になるタイミングが訪れるようです。ここ数年は、仕事に対する思いも、どこかあいまいになっている感覚がありました。
 話は戻りますが、指導員のやりがいは何でしょうか。教育に携わる仕事である以上、一番の答えは子どもの成長にふれることと言えるでしょう。子どもの成長といっても、日々の成長、一年間、あるいは入園してから修園までの数年間における成長など、様々なスパンがあります。子どもたちは山留生活の期間、心身共にぐんぐん成長しますし、その成長の一端に関われた時には、少なからずやりがいを感じます。ですが子どもたちには山留生活以降の人生があります。修園から1年、5年、10年後、彼らはどうなっていくのでしょうか。
 先日、私が初任地として3年を過ごしたくらぶち英語村で、初めて修園生を招いたイベントが開かれました。私にとっては、このような形で、指導員として関わった子どもたちに再開するのは初めてのことでしたが、彼らのその後の成長を目の当たりにする気持ちは格別でした。何年先にも、こうして成長した姿を見ることができるとすれば、これこそ指導員としてのやりがいではないでしょうか。五年目にして新たな原点を得たような気持ちです。















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