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渓流釣り祭り

売木学園センター長  市川太郎

 5月末に売木村渓流釣り祭りが開催されました。コロナの影響で2年間中止されていたので3年ぶりの開催でした。このイベントは今年で49回目の開催なので売木学園よりも長い歴史があります。

 コロナの感染防止対策をした保護者も前日から来園され、早朝より学園生と一緒に渓流釣り祭りに参加しました。渓流釣りと言っても中学生以下は村の中心部にほど近い場所にある釣り堀での釣りになります。事前に学校や保育園で参加証が配布されて、それを当日持って行けば無料で参加できます。このように書けば釣り堀はさぞかし混雑するように思われるかもしれませんが意外とそうでもありません。
 現在、売木村は人口500人ほどで約3割が?ターン者と言われています。売木小中学校では生徒、児童のうち7割以上が?ターン者の子どもと山村留学生で、保育園に至っては全員が?ターン者の子どもです。地元の子どもが多かった時代は釣りも遊びの一つで子ども達にとって釣りは馴染(なじ)み深かったのかもしれません。また、お父さんやおじいちゃんが仕掛け作りや釣り方を教え、釣りの楽しみを覚えたことと思います。ところが都会より?ターンとして売木村に来られた方にとって釣りは馴染み深いものではないのではないでしょうか。渓流釣り祭りがあるからいざ道具を準備しようと思っても何を買っていいか分かりません。仕掛けだって慣れないと釣り糸すら結ぶことができません。何とか道具を準備して釣り堀に行っても釣り方が分からないと魚が釣れません。魚が釣れない釣りはきっと楽しくないでしょう。
 このように考えると渓流釣り祭りに参加したかったけれど実は出来なかった子どもが結構いたのではないかと思います。売木村が特殊な環境ではないと思います。移住・定住政策を進める多くの地方都市でこのようなことが起こっているのではないかと思いました。今後の検討課題として渓流釣り祭りの会議で議題に挙げていただくことをお願いしました。















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