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「継続生」

山村留学指導員 邑上貴厚

 南砺利賀みらい留学では、第2期を迎え、早くも1ヶ月が過ぎようとしている。
 第2期は、6人の継続生に7人の新入園生を迎えて13人での学園生活だ。

 昨年度より人数が増えた分、そういった学園文化、風紀を作り上げていくことは、容易ではないだろうと私は予測をしていた。
 というのも、そうした文化、風紀をつくっていくために、どのようにしていくべきか、昨年度は留学生も指導員達も、非常に悩みながら一進一退を繰り返して、少しずつ前へと歩みを進めていった経緯があるからだ。時には指導員が留学生と同じスタンスに立って、共に生活を考えて過ごしたこともあった。
 だからこそ、今年の継続生がどこまで学園を創り上げていけるのか、期待と不安が入り混じったなんとも言えない気持ちで私は第2期を迎えた。
 しかし、私のそうした不安な気持ちは杞憂(きゆう)であることが、この1ヶ月でわかってきた。ホームステイや学校、センターそれぞれの生活の随所に、新入園生を導く継続生の姿が見て取れたからだった。
 生活時間をみながら声を掛ける姿、掃除の仕方を教える姿、受け入れ家庭での過ごし方を説く姿...昨年度、右も左もわからなかった1期生たちとは思えないほど、私にはその姿が鮮明に映った。
 今まで、継続生の姿がこのように見えたことは一度もなかった。
 それは、当たり前のように継続生が存在し、当然の如く各学園の文化、風紀がある程度出来上がっていた中で生活してきたからなのだろう。
 昨年度1年間、0から少しずつ積み上げたものが、1となった。
 その最初の1歩とその次につながる最初で最後のその瞬間に立ち会えたこと。それが私にとってどれだけ貴重なものかを感じさせられる、1ヶ月となった。
 これからどのような学園になっていくのか、行く末が楽しみな毎日である















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