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車の運転と同じ!?

山村留学指導員 稲井祐介

 山村留学では、生まれも育ちも違う子どもたちが異年齢の集団生活を行うため、様々な人間関係のトラブルが生じます。しかし、それは決して悪いことばかりではなく、人との関わり方を学ぶ良い機会でもあります。解決方法は、場面や相手によって多岐にわたります。それを子どもたちにどのように伝えようかと考えている最中、ふと、車の運転と酷似していることに気が付きました。

 車は自分、対向車が相手だと考えてみてください。中央分離帯がはっきりしている道路では、なにも意識しなくても対向車とすれ違うことができます。しかし、狭い道ではそうはいきません。道幅とお互いの車幅を考え、ゆっくり進みながら両者が上手に自分の車を路肩に寄せる配慮をしなければ、すれ違うことができません。広い道路ばかりを走ってきた人なら、尚更苦労するでしょうし、もしかしたら相手が初心者マークを付けているかもしれません。そんな時は相手の表情や運転技術を見極めて、自分が本当にギリギリまで路肩に寄るか、どうしても無理な場合は、すれ違える場所まで自分がバックしなければならないこともあります。車内では、「相手がもっと寄れば余裕で通れるのに!」と愚痴をこぼす人もいるでしょう。しかし、初心者マークの相手にはそれができないことも理解しなければならず、無理にすれ違おうとすると、車をこすってしまいます。そうなると、警察(第三者)を呼んで処理をしてもらわなければなりませんし、車の修理にも時間がかかります。逆に、運転の経験が豊富な人は、そんな事態を招かないように、道幅が狭くなる前に自分が一旦停止して、対向車を先に行かせるなどの対応をすることができます。

 そんなことを考えていると、今まで走ってきた道やこれから走る道は人生そのもので、運転の仕方は自分の生き方に他ならないと、自分の中で妙に納得できたのですが...。

 子どもたちには、車の運転の話をしてもピンとこないだろうなぁ。















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