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『山村留学生たちの姿』

山村留学指導員 福尾静花

 9月15日より大岡ひじり学園での勤務が開始しました。14名の学園生たちが持つさまざまな一面に毎日驚いています。起床してから学園を出発するときは眠そうだったA子さんは、夕食後、太鼓の練習になると背すじがピンと伸び、お腹に響くくらい大きな声で節を歌います。個人体験に取り組んでいるB君は普段の笑顔とは打って変わって真剣な顔で蕎麦生地をこね、丁寧に一本一本切っていきます。宿題の取り組みに苦戦するC君は学園畑で冬野菜の間引きをしながら「おれ、やっぱ農業向いてるかも!」と顔を輝かせ、農業への意気込みを語ります。

 みんなの顔がいきいきと輝く活動ですが、野外活動、太鼓や踊り、劇などはみんなで時間を作り出さなくてはいけません。基本的生活習慣をはじめ、宿題や、やるべきことが優先で、できていなければ活動できる時間は少なくなっていきます。
 だからこそ、学園生たちは個人でも、25期全体でも時間管理ができるよう頑張って取り組んでいます。朝食の片付けを早く終わらせ神楽を練習する、隙間時間に宿題を終わらせる、「○○さん、これやらないと」と仲間同士で声をかけ合って練習場所に集合します。
 そんな彼らが目指すのは、2か月後に迫った収穫祭。山村留学の集大成でもあるイベントを目前に、自分の時間と集団としての時間の使い分けを意識し、自分たちで見つけ出した課題に日々向き合っています。
 学園での生活が始まってもうすぐ半月ほど。目標に向かって突き進むみんなの後ろを、私は必死で追いかけ、追いつこうとしています。25期みんなで作り上げていく山村留学。
 一生に一度しか味わえない時間に、最高の仲間たちと作り上げていく活動に、私はどのように関わっていくのか。そして、大岡ひじり学園の一員として私はどのように成長していくのか、試行錯誤を繰り返しながら、今日も学園生たちと向き合っています。















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