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「興味関心の種を」

山村留学指導員 上野芽生

 毎日の「朝の集い」では、日直の指導者が自然に関する話をしている。自然に対する興味のきっかけをつくることが目的だ。
 私は、話す前日には、子どもらが毎日歩く通学路やセンター周辺のフィールドを自分でも歩き、紹介するネタを探す。
 私自身が「何だ。これは?」「面白い!」と興味を持ったものを紹介するようにしているが、似たような植物も多く、植物名の同定もままならない。

ここに来るまでは植物に興味を持つこともなかった私は、二年目の今も植物図鑑を片手に辺りを歩いている。だが、この話をしたときに子どもたちはどんな反応をしてくれるかな? こういうことに興味があるだろうな、と考えて準備するのは楽しい時間である。
 実際に子どもたちの前で話をしていると、その反応はさまざまだ。
 「見たことあるやつだ!」と目を輝かせる子。「なんだ、それ?」と興味津々な子。まだ眠いのか、ぼーっとする子。話終わっても、「それ、あそこにも生えてたよ!」「さっきの話、本当?」「これって食べられるの?」と、もっと話を聞きにやってくる子がいたり、「朝の集いで話してたやつ、あったよ!」と紹介した植物を通学路でとってきてくれる子がいると、興味をもってくれたのだな、と嬉しくなる。
 朝のほんの二、三分の短い話だが、子どもたちに興味関心の種を蒔くことができる、とても大切な時間である。
 通学路や活動で歩いているときに「朝の集いで紹介されていたやつだ!」という発見する喜びを、これからも子どもらには味わって欲しい。さらに、そこから「これなんだろう?」と自分でさまざまなものに興味を持ち、知りたいと思う気持ちを育てていって欲しい。
 そのために私は、これからも興味のきっかけ、好奇心をくすぐる話をしていきたい。















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