「興味関心の種を」
山村留学指導員 上野芽生
毎日の「朝の集い」では、日直の指導者が自然に関する話をしている。自然に対する興味のきっかけをつくることが目的だ。
私は、話す前日には、子どもらが毎日歩く通学路やセンター周辺のフィールドを自分でも歩き、紹介するネタを探す。
私自身が「何だ。これは?」「面白い!」と興味を持ったものを紹介するようにしているが、似たような植物も多く、植物名の同定もままならない。
コロナ禍での登山
山村留学指導員 戸田佐和子
八月末の週末、隣村にそびえる高嶺山(1,599M)を登った。標高差約670M・往復10?強の日帰り山行。学園生たちには、本格的な登山とは言えないと話したのだが、低い山や緩やかな山でも山頂まで到達することを目的とする場合は登山と言えるらしい。
『二学期を迎えて』
山村留学指導員 伊藤僚
観測史上稀にみる多雨となった今年の梅雨。かと思えば七月は雨が無く「早くお湿りが欲しい」と会う人誰もが言うほど晴れ続き、お盆前には集中豪雨で県内各地に土砂災害があり、育てる会が船舶活動を行っている諏訪湖が氾濫し艇庫が被災する等。
天候に悩まされ続けた夏も終わり、二学期がやってきた。
「米ポップコーンの思い出」
山村留学指導員 浅平泰地
最近こんな出来事があった。稲刈りにむけて、刈った稲わらを束ねるのに使うヨリを作る活動をした日のことだ。ヨリとは、昨年収穫した稲を利用し、藁の先の部分をより合わせて作る簡易的な縄のようなものである。活動のあとは、残っているヨリ作りに不要な藁くずを、庭先で焼くことにした。
ドラム缶に火を焚き、藁くずを入れて燃やしていると突然、あることが起こった。それは、燃えて黒く縮れていく稲わらの中で突然、小さな白い綿花がぽっと開いたような、美しくて子気味のいい現象だった。何が起こったのかといえば、藁くずの中に混ざった、脱穀で取りこぼされた稲穂が火で温められ、中の米粒がポップコーンのようにはじけたのだ。
「外へ出る」
山村留学指導員 有坂亮祐
今まで、ヒグラシが鳴いていたのに、いつのまにかツクツクボウシの鳴き声が混ざっている。夜も冷え込むようになり、夏が終わりを告げようとしている。
今年はコロナウイルスの影響で、育てる会の夏行事がなく、子どもがいない夏休みをのんびりと過ごしていた。厳密に言うと、夏行事がなかったのは去年からのことであるし、のんびりと過ごしたと言っても、村の行事の手伝いをしながら過ごす八月だった。
短い夏
山村留学指導員 石川寿
夏休み期間中、英語村では通年の留学生達が帰省している間、一泊二日の週末キャンプを一つ、そして、短期の三泊から五泊の三つのサマーコースを行いました。
コロナ禍ということもあり、県内の児童生徒を対象に行いましたが、たくさんの子ども達が参加してくれました。
川の季節
山村留学指導員 松浦実穂
利賀みらい留学のセンターは、庄川の支流である利賀川のすぐ傍にある。利賀川は、岩魚も棲む清流で、釣り人が多く訪れる所だ。
春、「冷たい雪解け水が落ち着くと、川の色が緑から透明に変わってくるんですよ」と、地元の若者が教えてくれた。センターの食堂からは、川の流れが見える。
子どもたちも日々川をのぞき込んでは「色が変わった!」「今日は濁ってるよ」と川の変化を身近に感じているようだ。