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生き生きと

山村留学指導員 寺崎成希

 雨が降っては晴れてみたりを繰り返し、はっきりとしない天気が続き憂鬱な気持ちになる嫌な梅雨の時期。それも手伝ってか、子どもたちの表情もどこか暗く、愚痴や不満を口にする場面を目にすることが増えたように思います。

 6月後半の週末、部活動の大会等で全員が揃わない日があり、センターに残った学園生たちで田んぼの草取りとガス抜きを行いました。田んぼに入るのは、5月の田植え以来、1ヶ月ぶりです。田んぼに行く前は気が進まない表情をしている子もいましたが、いざ田んぼへ行くと「もう入っていい!?」「カエル!!」と賑やかな声が聞こえ始めました。
 作業の説明の後、作業だけではもったいないと思い、「生き物の観察も」と声をかけてみました。作業が始まると、黙々と作業をしていく子はもちろん、田んぼに入るなり「カエル!!!」「ゲンゴロウいた!!!」と、生き物に夢中になる子もいれば、手に握りしめ駆け寄り、「これ見て!」と笑顔で見せにくる子も。
 まずは作業に集中するように指導・声がけをしますが、子どもの生き物たちへの好奇心には勝るもの無しと、改めて驚かされる時間でした。
 1時間程度の作業でしたが、普段の生活から聞こえてくる愚痴や不満などが嘘のように思えるほど生き生きとした表情と、のびのびと活動をする姿が見えて、やはり外に出ることが一番だなと実感しました。
 愚痴や不満なんかは外に出てしまえばちっぽけなもので、体を思いっきり動かせば忘れてしまうようなもの。
 息苦しい気持ちばかり抱えていてはつまらないので、積極的に外に出て自然からたくさん元気をもらって逞しく過ごしていって欲しいなと感じた活動でした。















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