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地域の人の温かさ

山村留学指導員 持山真

 今年も収穫祭が近づいてきました。規模は縮小しますが、今年も無事に収穫祭を開催することが出来る事になりました。
 センター活動中の週末は収穫祭の準備に取り組んでいます。太鼓や劇の練習はもちろん、一人ひとりの個人体験もラストスパートです。体験内容によっては、アンケート調査に行ったり、地域の詳しい方に教わりに行ったりしています。

 地域のお宅へお伺いするとき、子どもたちにとっての難関があります。まず、はじめは玄関です。大きなお家は玄関がどこなのか分からないこと。家の周りをウロウロしていると、不安になって「玄関がないお家だった」と言って帰ってきてしまう、なんてこともあります。
 玄関を見つけた次は、挨拶。呼び鈴を鳴らしても出てくるお家は少ないですし、そもそも呼び鈴のボタンがないお家もあります。玄関の扉を開けて大きな声で「こんにちは!」と声をかけます。
 私が山村留学生だった時も、これはすごく緊張しました。地元で生活していた時は、知らない人のお家へ行くことはなかったですし、よそのお宅の扉を自分から開けて挨拶するなんてことは全くなかったからです。今の子どもたちもこれが緊張して、なかなかはじめの勇気が出ないようです。
 帰園した子どもたちの手にはきまって大きなビニール袋。「お土産もらっちゃった!」と嬉しそうに持ってきます。袋の中には、全員で食べられそうな量のたくさんのリンゴだったり、ジュースとバナナとお菓子などのおやつだったり。ありがたいことに地域の方のお宅にお邪魔すると、こうやってお土産を持たせていただくことがあります。
 私が子どもの頃に驚いたのが、「収穫祭」のビラ配りに行った時に、「そろそろ来る頃だと思って」と言って焚き火で焼き芋を焼いて待っていてくれた方がいたことです。
 今も昔も変わらす、地域の方たちが温かく山村留学生を迎えてくれることが本当に嬉しいです。















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