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農業はタイミング

山村留学指導員 伊藤僚

 3週目の土曜日に間引きをした畑は、ダイコン、野沢菜、青梗菜など葉物の間引きと草取りをしました。
 種まきの時点で多めに撒いてしまっていたので、「いっぱい採れたよ〜」「洗うの大変そう!」と子どもたちがコメントするほど。一輪車山盛りと、コンテナ1つ分の大量の間引き菜が採れました。

 雨上がりで土は柔らかく、子どもたちは手でプスプスと雑草を抜いていました。雑草と作物を見間違えてごっそり刈り取ってしまう子もいましたが、ある程度順調に作業は進みました。2枚の畑を1日で終わらせる予定だったのですが、うまくいかず片方が別日に延期。なかなか子どもたちと作業できる機会を作れず1週間延びてしまいました。

 翌週、間引きに行くと先週は10センチ〜15センチくらいに伸びた作物の周りに5センチくらいの小さな雑草が芽を出していたのですが、たったの1週間で作物より雑草が大きくなってしまい、一面緑の絨毯になっていました。1週間前とはまるで違う畑の様相にみんなびっくりしていました。
 気を取り直して間引きをしましたが、雑草に負けて影も形もないダイコンなども多く、「農業はタイミングが大事だねー」と、勉強になった1日でした。
 それでも、雑草が伸び放題というわけにもいかないので、みんなで草取りをして帰りましたが、収穫物のない草取り作業は、モチベーションを上げづらく、「ああ、もう疲れた」という顔をした学園生の姿が印象的でした。

 伸び始めの雑草の勢いはすさまじく、天候と相談しながらタイミングを外さない。いつもキレイに畑を管理している農家さんの労苦が改めて伺い知れる体験になりました。















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