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運よく川遊び!
山村留学売木学園
山村留学指導員 戸田佐和子
異例尽くしの一学期と夏休みの帰省を終え、学園生たちは二学期始業三日前に帰園。
例年にない休日ができ、八月下旬の週末も合わせると活動できる日が増えた格好に。売木村も残暑厳しかったが、新型コロナウイルス感染予防や熱中症対策を講じながら幾つかの体験活動を実施。
月末には和知野川(わちのがわ)での豪快川遊びを満喫した。気象条件が良ければ一学期の内にと計画していたものだ。川で多彩な活動ができることは学園の特色の一つだが、学園生が川遊びなどを存分にする機会や決行できた年は意外に少ない。
今年は学園のすぐ近くを流れる岩倉川(いわくらがわ)上流で、一学期に何度か渓流釣りを体験した。沢登りやちょっとした川遊びは二学期に持ちこし漸く実施できた。二学期に延期した豪快川遊びにしても、気温が低かったため再度持ちこし。延びに延びたが、絶好の川遊び日和に、隣町を流れる和知野川へ。
身近な岩倉川は売木川に合流し、売木川は和知野川に流れ込み、和知野川は天竜川(てんりゅうがわ)の支流だ。ライフジャケットを着用した子どもたちは泳いだり、流れに漂ったり、魚を観察したり。遊んでいる川の水の一部は売木村から流れてきたのかもと思いを巡らし地勢を考える子も。川を目の前にすると飛び込みたくなるらしく、安全確認したうえで複数の飛び込みポイントからダイブしまくる子たち。度胸試しの飛び込みを終え、水面に現れた顔は誇らしげだった。一方、無理は禁物と潔く観客に徹することに決め、飛び込み岩の先端で躊躇う子に声援や拍手を送る子も。
しかし、どれほど暑くても川の水は冷たい。川からあがると、浅瀬で小魚を掬ったり、砂や石で遊んだり、水切りをしたり。冷えた体を温めるため、岩に抱きつくことも。子どもたちは、体と五感をフルに使い、楽しく遊び倒した。
コロナの影響は悪いことばかりではなく、優先的に提供したい体験材を延期する余裕をもたらした。