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子どもたちの道草
大岡ひじり学園
山村留学指導員 持山真
今年も新年度が無事スタートしましたが、新型コロナウイルスの影響で、一度も登校しないまま1ヶ月が過ぎました。先生に届けていただいた宿題に取り組み、週に一度程度、青空教室をして頂いて、体育の授業はみんなでの太鼓練習と田畑作業という毎日でした。農家中の平日も学校の代わりにセンターに登園するので「はやく学校に行きたい」と物足りなさを感じている学園生たち。
5月に入ってから、農家生活中に登校日があり、初登校をしました。短縮授業で給食もないので、お昼前に下校します。ただいま〜!と元気に帰ってきた小学生の頭にはシロツメクサやぺんぺん草で作った花輪が載っかっています。帰り道に作りながら帰ってきたようです。
昼食の時に出てくる話題は帰り道での話がたくさんでてきます。子どもたちは大人が知らないような道を探検しながら帰ってきます。行き帰りの道のりが長くて初めは辛く感じるのですが、道のりが長いからこそ、道草(みちくさ)が楽しいのです。
5月も終わりに差し掛かるころ、待ちに待った初めてのセンターからの登校日です。元気に帰宅した子どもたちが持って帰ってきたのは2つのトートバッグに飛び出るほどいっぱい入ったわらびでした。例年、初登校の日の帰りに蕗(ふき)の薹(あぶらな)をつんで帰ってきて夕食に食べるのですが、今はもう蕗の薹はないのでわらびにしたそうです。
重たかった!! と嬉しそうに厨房に持ってきました。こんなにたくさんどの辺で採ってきたの? と聞くのですが、「〇〇兄の近道を曲がったとこのなんとかかんとか......。」と、またも大人の知らない素敵な道草スポットがあるようです。
早く毎日登校できる日が来て、季節の移り変わりを感じながら、思う存分道草を楽しんでほしいと心から感じました。