« 『大人になった私の個人体験 - 銀の馬車道を歩く - 』 | メイン | 『暮らしに学ぶ』 »
腕試し! 雪中キャンプ
三瓶こだま学園
山村留学指導員 稲井祐介
例年、三瓶こだま学園では、二月の中旬頃は雪がたくさん積もっているので、キャンプ活動の集大成として、雪中キャンプの活動を組んでいます。今年は全国的に雪が少なく、三瓶もご多分に漏れない状況でしたが、タイミングよく降雪があり、予定通り雪中キャンプを行うことができました。
今までに培ったスキルを試す、または更なる高みを目指すために、自分で必要最小限の装備にし、ほとんどの子がソロ(一人)で取り組みました。食事づくりでは、火を熾すだけでも四苦八苦し、寒い中で凍えながら何とかご飯を作れた子や、火が熾せずに食事を抜いた子もいる中、多くの子は周到に準備した薪を使って、雪が舞う中でも上手に火を熾してご飯を作り、与えられた食材を組み合わせて、みたらし団子やプリン、パンケーキなどの間食メニューを作る子もいました。寝床にテントを使ったのも三人だけで、あとの子は約2.5平方メートルのブルーシートで屋根を作ってその下で寝たり、事前に竹や藁、木の枝などでこしらえた寝床で一晩過ごしたりと、チャレンジ精神をもって活動に取り組む子どもたちの姿を随所に見ることができました。
夜にはさらに雪が積もり、翌朝には、「何回もトイレ行きたくなって起きた」「寒くて眠れなかった」という声もちらほら聞こえましたが、そうした不快な経験も含め、限られた装備で一泊二日(三食自炊)を雪の中で過ごせたことは、大きな自信になったと思います。
学園では毎年恒例の雪中キャンプですが、改めて考えると、なかなかハードな体験です。納得いくキャンプができた子もそうでなかった子もいますが、年度の終わりにこれだけのキャンプができるようになった子どもたちには、称賛の拍手を送りたいと思います。