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「自分を顧みて」

山村留学指導員 寺崎 成希

 今年も収穫祭が無事に終わり、ひと安心かと思うと、あっという間に十二月を迎え、修園まで残り三ヶ月となり、修園に向け動き出した。そんな中、子どもたちと生活をしていると、ふとした時にこんな言葉が頭の隅に浮かんだ。

 「人の振り見て我が振り直せ」という言葉。
 ある日何人かの子どもたちが「○○が掃除をちゃんとやらない」「○○が悪い」「○○のせいで...」などなど人の悪い部分ばかりに目がいき、愚痴をこぼしているのを見かけた。集団生活をしているのに、生活のひとつひとつがなんだか「個人」になっているように感じた。
 叱られている人を他人事のように見ている子たちも同様に、同じような失敗や言動・行動などをしていることがある。様々な性格や個性を持っている人たちと集団生活・活動をしているからこそ、人がした失敗を責めたり愚痴ばかり言ったりするのでなく、そのようなことがあった時に自分は大丈夫かな、同じことをしていないだろうかと、日々の自分を見つめ直す機会にしてもらいたいと感じた。
 そのためには、日々の中でただ注意・指導だけでなく「自覚」をさせていくことが重要になってくる。自覚をすることによって今度は周りを見ながら行動にも配慮出来るようになり、他の人の悪い部分を口にするのでなく、「ここをこうしたら良い」と気軽に言葉を交わせるようになる。そうすれば自分だけでなくお互いに高めあえるのではないか。
 「人は自分を写す鏡だと思うこと」そんな声がけをしながら、子どもたちみんなが過ごしやすい学園になっていけばと願いつつ、その気づきを促すことで成長の支えになれればと思う。
 修園まで残り三ヶ月。子どもたちだけではなく、自分自身も同様に我が身を顧みて日々生活を送りたいと改めて感じた。















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