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おはなしカリヨンのこと

山村留学指導員 松浦実穂

 月曜日の朝、「おはなしカリヨン」のメンバーは、それぞれ八坂小や八坂中の教室へ向かう。「おはなしカリヨン」は、八坂のお母さん方のグループで、学校や保育園などで絵本を読む活動をしている。私は、一年半ほど前から参加させてもらっているところだ。

 教室での十分間、食い入るように絵本に見入る子もいれば、ふっと笑いが起こる瞬間もあり、ぼうっとあくびをする子もいれば、ちらっと目が合った瞬間に愛想笑いを見せる中学生も。多くて十人そこらの教室では、絵本を読みながら、一人ひとりの表情もよく見えて、子どものちょっとした性格や調子が覗くとき、またひとつ親近感がわく。楽しんでくれてありがとうと温かい気持ちになったり、今度はあの子が楽しめる本にしたいと反省をもらったり。美麻の留学生を担当している私が八坂の留学生の学校での姿を垣間見る、何となくおもしろい十分間でもある。
 この頃は地元の子が、「みほさん」「センターの人!」と声をかけてくれる以外に「カリヨンの人!」と手を振ってくれる機会も増えた。また、カリヨンに参加している地域のお母さん方と話をしていると、ありがたい発見がたくさんある。知らなかった絵本のこと、登場人物の魅力、仕事のこと、地域のこと、子育てのこと。会話はいつも穏やかで魅力的だ。大好きな絵本を通して地域と関われること、地元の子どもや大人と居られることは、この上なくありがたい。
 秋らしい話が良いかな...中学生はもう少し難しい内容でも大丈夫かな...あ、この絵本懐かしい! 図書館で絵本探しをする幸せな時間も、カリヨンの活動がくれるありがたいもののひとつ。
 他にも活動を通してもらっているいっぱいのありがたみがある。地域に、活動に、子どもたちに返していくために。絵本を読める一回一回の機会を丁寧に過ごし、私自身が成長していきたいと思う。















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