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毎日眺める山へ
大岡ひじり学園
山村留学指導員 坂本明日香
天気さえ良ければ、アルプスの里大岡からは、素晴らしい北アルプスの山々を眺めることができる。
飛騨山脈という名前も持つこの山々は本当に美しく、そして力強く、不思議なほどに人々を魅了し続ける力を持っている。朝の澄んだ空気の中に佇む姿、夕焼け空に染まる姿、そして、冬の夜の闇の中に静かに浮かぶ、雪をかぶった姿を見る時、自然の持つ大きな力を感じずにはいられない。
広い大岡地区内では、さまざまな場所から北アルプスを眺めることができる。大岡ひじり学園から長野県
長野市(指導・育てる会) 大岡ひじり学園は、その中でも南は蓮華岳から、北は白馬三山くらいまでの、北アルプスの中でも後立山連峰と呼ばれる山々を、はっきりと目にすることができる。山村留学生は毎日の様に、北アルプスを眺めながらラジオ体操をし、山々に向かい山びこ挨拶をしているが、今年の夏休み自然体験キャンプ中は、残念ながら雲がかかる日がほとんどで、このすばらしい山並みを子ども達に見てもらうことができなかった。
季節と共に少しずつ変化していき、いくら見ても飽きることのないこの山々を眺めていると、あの山々の頂には一体どの様な景色が広がっているのだろうという気持ちが湧きあがってくる。北アルプスの多くの山には、七月上旬まで雪が残り、十月にはまた雪が降り始めるので、夏山登山ができる期間は案外短い。特別な登山技術を持たない私は、この期間に比較的安全な山に行くしかない。できれば普段見ている山々の頂を結んだ稜線を歩きたいと、九月中に二度ほど、必要な道具をつめたリュックを背負って山へと向かった。
登山道を登っていくと、植生が変化し、標高が上がったことを感じる。稜線に出ると、視界を遮る物はほぼなくなり、さらに広がる山並みを存分に眺めることができる。足元のハイマツの香りをかぎながら、稜線の続きをずっと歩いていきたくなる。もっと技術を身に付け、いつか後立山連峰を縦走できるくらいになりたいと思う。
今週末、後立山連峰の山の一つ、爺ケ岳へ学園生と登る。