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夏の思い出
八坂美麻学園
山村留学指導員 大山楽人
気づけば、暑さも和らぎ過ごしやすい季節になってきた。「もう秋が来るんだな」と季節の移り変わりの早さに驚く。
八月下旬には学園生も帰村し、夏の短期活動で慌ただしかったセンターも日常に戻り、落ち着きを取り戻している。
今年の夏もたくさんの子どもたちが八坂に集まり、短期の自然体験活動を楽しんでいた。短期活動で来る子どもたちは、学園生以上に自然を敏感に感じているようだった。例えば、草花一つで盛り上がり、虫一匹に夢中になる。
何かを見つけると走り出し、景色が開けると大声で「やっほー?」と叫び、普段はできない自然の中での生活に夢中だった。夏の短期活動が終わり、活動の出来事を振り返っていると、私が小学生だった頃のことを思い出した。
私は小学生時代に育てる会ではないが外部の自然体験活動によく参加していた。一週間単位の活動や昆虫採集キャンプ、雪の中での活動など様々だった。
その時のしおりや日記は、ずっと残していて、その日記には虫を捕まえた話、山に登った達成感、ヒルに血を吸われた話、飯盒で炊いたご飯がおいしかったこと、テントの中で寝袋にくるまり芋虫ごっこをしたこと、班の仲間のことなどが書いてあった。
普段の生活から離れ、初めて会う子たちと自然の中で共に体験し、感動を分かち合った経験は、十年以上の月日が経った今でも私の中に強く残っている。
育てる会の職員となった今、かつての私と同じように、活動に参加する子たちにとって何年たっても記憶に残るような自然体験をさせてあげたい。
今度は、私が与える番だ。