海三昧
2019年08月
三瓶こだま学園
三瓶こだま学園
山村留学指導員 稲井祐介
大田市山村留学センター『三瓶こだま学園』の魅力の一つに、海の活動が挙げられます。
国立公園三瓶山の麓にありながらも、車で30分も走れば日本海を臨むことができるセンターの立地条件は、私が知る限りでは他に類を見ません。
4月は鳴き砂で有名な琴ヶ浜に行って、波打ち際でびしょぬれになって遊び、5月は塩焚き、6月はボッコ釣りや漁業体験(今年度は悪天候のため未実施)など、春のうちから海へ出かけ、幾度となく潮風を浴びてきました。7月になると、週末はほぼ海の活動。海でのキャンプ(2回)や市の海岸清掃への参加、海水浴、海辺のお祭での乗船体験など、海三昧です。
中でも海でのキャンプは子どもたちにも大人気。というのは、単に海に入れるというだけではなく、海で狩猟採集体験ができるからです。キャンプなので、食事はもちろん自炊しますが、海に潜ってヤスで魚を突いたり、マイナスドライバーを使って貝を引っぺがして獲ったりしたものを、自炊の食材として加えることができるのです。魚を捌いて刺身や塩焼きにしたり、アラでダシを取ったり、また、貝を使って炊き込みご飯にしたり、時にはタコを捕まえてタコ飯にしたりと、調理の幅が広がります。
自分たちの食事をいかに美味しいものにするか、そのために子どもたちは狩猟採集活動に励みます。まさに生き抜く力を身につけているのです。
しかし、海の活動は楽しいだけでなく危険もたくさんあります。一歩間違えれば命を落とすことも......。そうならないためにも、危機管理には十分に気をつけ、今後も安全第一で海の活動を楽しみたいと思います。