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指導者だより

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『命』

山村留学指導員 青木高志

 センターの前庭には、ポランという犬がいます。センターにやってきて7年目。甲斐犬の純血種で国の天然記念物に指定されています。生まれて3か月でやってきた子犬のポランは、学園生皆から可愛がられ、ポラサ【ポランの散歩】係といって、毎朝起床前から係の子が散歩に連れていきます。

 猟犬としての本能か、五感を使って鳥を常に探していて、散歩中に人が気付かなくても、鳥の気配を感じると、その方向に向かって吠えはじめ、しばらくすると鳥が飛び立ちます。

 子どもたちは毎朝学校に登校するときは『ポラン行ってくるね!』、帰園するときは『ポランただいま!』と、まるでポランを家族のように考えて生活しています。

 きっと指導者に相談できない悩み事も、ポランは聞いてあげているのかもしれません。センターには、ポラン以外にも魚、クワガタ、サワガニなども、子どもたちが世話をしながら、一緒に生活をしています。

 そんな動物たちと子どもの共存生活を観察して思うことは、子どもの生活領域に人以外の『命』の存在を提供すること。これは子どもたちの育ちの中で、とても重要な意味を持っていると私は思うのです。当然のことですが、非言語のコミュニケーションにつながり、察しや思いやりを身につけること、愛情を注ぐこと、他者への共感、他者の面倒をみること、死や別れの経験など、様々なことを学ぶことができるからです。

 これから先も、できればヤギやニワトリなども、センターの仲間に増やしていきたいと最近考えています。















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