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こころの水やり

山村留学指導員 坂本明日香

 先日ずっと気になっていた講習会へ参加する機会にようやく恵まれました。「ネイチャーゲーム」リーダー養成講座。自然との関わり方は人それぞれですが、これまでの私にはあまり縁のない関わり方の一つだったネイチャーゲームの世界を覗いてみたいと思って会場の長崎・諫早へ赴きました。

 この講習会では、まずは「楽しみましょう」と実際にネイチャーゲームタイム。小雨が降ったりやんだりする天候の中でしたが、レインコートを着込んで、森の中へ。水分をたっぷりと含んだ梅雨時の九州の空気を懐かしく感じながら、五感を使った様々なゲームを体験しました。また、野外での体験と並行して、座学でもネイチャーゲームの成り立ちや理論等を学ぶ時間が組み合わせてあり、内容が盛り沢山の二日間でした。
 私にとってこの二日間は、ネイチャーゲームの手法を知ることができたことはもちろんですが、それ以上に、環境教育の根底に流れる考え方やそれに対する自分の考え方を再確認することのできた、とても良い時間となりました。
 私は個人的に、アメリカで始まった環境保護活動の流れに興味があり、その流れの一端に位置するであろうネイチャーゲームを考案したジョセフ・コーネルさんに関するお話は、特に興味深いものでした。
 その中でも、印象的だったのが、「自分のこころに水やりを続けなさい。」という、コーネルさんの言葉です。こころの水やりとは、自分のためだけに自然を楽しむ時間を持つということ。自分の経験を振り返ってみても、これはとても大切なこと、と納得しました。
 私にとっては、センターの犬と散歩をしたり田んぼや畑の様子を見てはお世話をしたり、そんな些細な時間がこころの水やりの時間。

 これから本格的な夏がやって来ます。センター周辺の木々は木の実を実らせ、田畑の作物はぐんぐん育っていきます。子どもたちが自然を楽しむように、私自身も楽しんでいきたいものです。















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