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大川村三十三期長期留学
大川村ふるさと留学
山村留学指導員 有坂亮祐
四月二十五日、曇り。入村式から約二週間が過ぎた。新規生は、小さい子が多いが大きなケンカやホームシックになる子は思っていたよりも少ない。比較的順調な滑り出しのように思う。
大川村三十三期長期留学が始まった。今年の留学生は継続生八名、新規生七名の計十五名でスタート。新規生にとって、今まで住んでいた自宅(家庭)という環境からガラッと変わる。何もかもが家とは異なり、センターでの時間の流れ、一日の中でやるべきことが怒涛のように押し寄せている。指導者視点では長い一日だが、新規生からしたらはあっという間の一日かもしれない。
環境の変化、という点では継続生も変化がある。今まで柱となっていた中三はいなくなり、最年少だった留学生には待望の後輩がやってきた。「みんなをまとめるために頑張らなきゃ!」と、考える留学生がいたり、後輩ができることにうきうきしていたりする子がいた。新規生、という存在がセンターに新しい風を吹き込む。
センターに留学生がやってくる、あるいは戻ってくる前に、入村式で使う花を何にするか、少し悩んだ。大川村では入村式で飯盒に花を挿す。これは、再びその花が咲くこの時期まで、同じ釜の飯を食べ、仲間たちと力を合わせて頑張ろう、という意味が込められている。万作、アブラチャン、ミツマタなど、桜よりも先に咲く花を考えてみる。センター生や入村式にやってくる多くの人々にとって、花を生けるのは単なる儀礼的な要素が強いのではないだろうか。
正直、入村式で使う花は儀礼的なものだからそこまでこだわる必要もない気もする。しかし、飯盒(はんごう)に花を生けることにどんな願いが込められているかを知っていると、妥協をしたくなくなる。
育てる会の活動の裏には、多くの理由や願いが込められているように思う。毎日の生活での指導や週末の活動など、やることの理由、願いを自分の中で明確にしたうえで、子どもと接していきたい。