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「山菜採りキャンプ」
大岡ひじり学園
山村留学指導員 坂本明日香
四月三日に第二十三期生の入園のつどいが行われ、十五人での山村留学生活が始まり、はや一ヶ月が過ぎた。センターの周辺では超大型連休に合わせるかのように、桜の花が咲き、雪形の現れた北アルプスを背に、暖かな日差しの下で田畑の作業を始める人々の姿が見られるようになってきた。
一年間の山村留学生活が始まったばかりのこの季節は、生活の中でも、活動の中でも、継続園生から新入園生へと様々なことを伝えていく場面が本当に多い。その機会の一つが、大岡ひじり学園で毎年この季節に行なっている「山菜採りキャンプ」だ。五月三日に行なったこのデイキャンプでは、旬の山菜を自分たちで集め、野外で昼食を作るのだが、自然豊かな大岡の自然の恵みを味わうと共に、三から四人ずつの班で協力しながら楽しいキャンプを作っていくことを目的に活動を展開している。
楽しいキャンプにするために、継続園生たちは、どこに山菜が生えているのか、どんな料理が作れるのかを考えながら、まだあまりセンターの周りを知らない新入園生に色々なことを伝えながら、班を引っ張っていくことが求められてくる。かつて新入園生だった頃、継続園生が教えてくれた姿を思い出しながら活動するのだ。
今年は例年よりも植物の成長が遅く、まだ出ていないものもあったが、活動当日には、タラの芽、コゴミ、ノカンゾウ、アサツキ、つくしなど、どの班も複数の種類の山菜を採ってセンターへと帰って来た。そして、それらの山菜は、定番の天ぷらだけでなく、金平(きんぴら)やお浸し、お味噌汁や炊き込みごはんなど、様々なメニューへと変身していった。天ぷらをあげた後は、デザートのヨモギドーナツを作り、揚げたてを笑顔でほおばる子どもたちの姿も。どの班も、人間関係を築きながら、楽しい雰囲気に包まれていた。
継続園生から新入園生へ様々なことを伝え、新入園生は継続園生から様々なことを吸収するという意識が、さらに強くなった。今後が楽しみだ。