「英語村の子ども」
くらぶち英語村
山村留学指導員 大嶋しおり
黄色、ピンク、白、あちこちで梅が咲き始め、風にのって、ふんわりと花の香りがする。もう春。
一期生の子どもたちが留学生活を始めて一年が経とうとしている。英語村での生活は、外国人スタッフと、新しい仲間と、自然の中での生活、全てが刺激的だったに違いない。私も日々の出来事、子どもたちの様子に一喜一憂し、毎日、心動かされた。
日々過ごす中で、「英語村らしい子ども」を感じることがある。一つは、積極性。人前での挨拶、活動に取り組む順番、有志で参加するものに対し、彼らは元気に手を挙げる。「他の子もやりたいかもしれない...」「私はまだ自信ない...」時に、私には出てくる躊躇する気持ちを、彼らはあまり見せない。素直に自分への挑戦と活躍を求めていく。
そして、楽しむ力。みんなでおいしいものを料理するとき、みんなで英語のカラオケをするとき、単純に楽しい時間に対し、全力で楽しむ。飛び跳ねて、いえーい!その時の集団の一体感は、子どもたちにしか作りだせない世界。
さらに、実現する力。決められたチームに納得いかない、生活の指導やルールで変更を求めたい、この活動やりたい、に対して実現するまで、強く求める。実現するまで方法を探る。
とにかくエネルギーのある子どもたち、主張と表現をしっかりするのは、これまでの山村留学で見る子どもや、子どもの時の自分と異なるものを感じる。英語村での忍耐や苦労の体験とその活力が合わさったとき、きっと彼らの成長はどこまで続く。
子どもたちの無限のエネルギーを修園に向けて一つにしていきたい。この一年スタッフだけでなく、一期生の子どもたちと共に試行錯誤しながら英語村を形にしてきた。
五年後、十年後、英語村で培ったものを活かし、活躍している彼らと、今日を振り返る日が今から楽しみである。